令和5年度 午後の部 問4
民事訴訟法
当事者尋問に関する問題
民事訴訟における証人尋問及び当事者尋問に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。
ア 当事者尋問の申出は、証明すべき事実を特定しなくても、することができる。
イ 当事者本人を尋問する場合において、その当事者は、裁判長の許可を受けなくとも、書類に基づいて陳述することができる。
ウ 簡易裁判所の訴訟手続において、裁判所は、相当と認めるときは、当事者本人の尋問に代え、書面の提出をさせることができる。
エ 16歳未満の者を証人として尋問する場合であっても、法定代理人の同意があれば、宣誓をさせることができる。
オ 裁判所は、正当な理由なく出頭しない証人の勾引を命ずることができる。
- 1アウ
- 2アエ
- 3イエ
- 4イオ
- 5ウオ
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✓ これが正解5ウオ
解説
ウとオが正しく、ア・イ・エは尋問の条文と違う
証人尋問と当事者尋問は、民事訴訟法の証拠の申出、書類に基づく陳述の禁止、宣誓、勾引、簡易裁判所の特則(尋問に代わる書面の提出)の規定で判断します。
アは誤りです。証拠の申出は証明すべき事実を特定してしなければならず、当事者尋問の申出も同じです。イは誤りです。証人は書類に基づいて陳述することができず、裁判長の許可を受けた場合に限り例外が認められます。この規律は当事者本人を尋問する場合にも準用されます。ウは正しく、簡易裁判所では、裁判所が相当と認めるときは、証人や当事者本人の尋問に代えて書面の提出をさせることができます。エは誤りです。16歳未満の者を証人として尋問する場合には宣誓をさせることができないと定められており、法定代理人の同意があっても変わりません。オは正しく、正当な理由なく出頭しない証人については、裁判所は勾引を命ずることができます。
よって正しいのはウとオです。16歳未満は宣誓させることができない、書類を見ての陳述は裁判長の許可が要る、と禁止と例外を対で覚えると判断が安定します。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1アウ:ウは正しいものの、アが誤りです。当事者尋問も証拠調べの一つなので、申出の際には何を証明するためのものかという事実を特定する必要があります。
- 2アエ:アとエはどちらも誤りです。証拠の申出には証明すべき事実の特定が欠かせず、また16歳未満の証人には法定代理人の同意の有無を問わず宣誓をさせられません。
- 3イエ:イとエの組合せは両方とも誤りです。当事者本人も裁判長の許可がなければ書類を見ながら陳述できず、16歳未満の証人は宣誓をさせることができない者とされています。
- 4イオ:オは正しい記述ですが、イが誤りです。書類に基づく陳述の禁止は当事者尋問にも準用されるため、当事者本人であっても裁判長の許可を受けずに書類を読み上げて答えることはできません。
出典:令和5年度 司法書士試験 午後の部(法務省)問4(改変:1問ずつ解ける形に加工(肢の番号をそろえ、冊子の注記を各問に複写し))。解説は当サイト独自のもので、法務省とは関係ありません。
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