第37回 問題65
ソーシャルワークの基盤と専門職
「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」(2014年)におけるソーシャルワークの知(Knowledge)に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。
- 1ソーシャルワークの理論的基盤及び研究は,専ら医学の知見に基づいて構成されている。
- 2ソーシャルワークの研究と理論の独自性は,閉鎖性と応用性にある。
- 3人々と作り上げてきたソーシャルワークの知は,それぞれの国や各地域においても,また国を越えて普遍的に,それぞれの形で,より適切に実践されることになる。
- 4ソーシャルワークの知は,西洋の理論や知識を根拠としたものであることが期待されている。
- 5多くのソーシャルワーク研究と理論は,サービス利用者との双方向性のある対話的過程を通して共同で作られている。(注) 「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」とは,2014年7月の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)と国際ソーシャルワーク学校連盟(IASSW)の総会・合同会議で採択されたものを指す。
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✓ これが正解3人々と作り上げてきたソーシャルワークの知は,それぞれの国や各地域においても,また国を越えて普遍的に,それぞれの形で,より適切に実践されることになる。
✓ これが正解5多くのソーシャルワーク研究と理論は,サービス利用者との双方向性のある対話的過程を通して共同で作られている。(注) 「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」とは,2014年7月の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)と国際ソーシャルワーク学校連盟(IASSW)の総会・合同会議で採択されたものを指す。
解説
知は各地で人々と作られ、利用者との対話を通して共同で作られます。
2つ選ぶ問です。ソーシャルワーク専門職のグローバル定義(2014年)には、定義の本文に加えて、中核となる任務、原則、知、実践についての注釈が付いています。この問はそのうち、知(Knowledge)の注釈の内容を問うものです。
注釈は、ソーシャルワークが複数の学問分野をまたいでその境界を超えていくもので、広い範囲の科学的な理論や研究を用いると説明しています。そのうえで、ソーシャルワークの研究と理論の独自性は応用性と解放志向性にあり、多くの研究と理論はサービス利用者との双方向性のある対話的過程を通して共同で作られてきたとしています。この点を述べた記述が一つ目の適切なものです。
さらに注釈は、ソーシャルワークの知が西洋の理論や知識だけでなく、先住民を含む地域・民族固有の知にも拠っていることを認めています。そして、人々と共に作り上げてきた知が、それぞれの国や地域で、また国を越えて普遍的に、より適切に実践されることになるとしています。この内容を述べた記述が二つ目の適切なものです。見分け方は、グローバル定義の知は、学際的であること、応用性と解放志向性、利用者との共同、地域・民族固有の知の尊重、という4つの特徴で語られると覚えることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1ソーシャルワークの理論的基盤及び研究は,…:注釈では、知識の基盤は特定の一分野に限られず、看護学、精神医学、心理学、社会学など多様な分野の理論や研究を取り入れるものとされています。医学の知見だけを土台とするという記述は誤りです。
- 2ソーシャルワークの研究と理論の独自性は,…:注釈は、研究と理論の独自性を応用性と解放志向性に見いだしています。閉鎖性は、人々と共に知を作り、開かれた対話を重んじるという定義の考え方とは逆の性質です。
- 4ソーシャルワークの知は,西洋の理論や知識…:定義は、これまで西洋の理論や知識が支配的だったことを見直そうとする立場に立っています。各地の先住民や民族がもつ固有の知を重んじており、西洋の理論に根拠を求めるという方向とは逆です。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題65。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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