第61回 午後 問59
解剖学
平衡聴覚器で正しいのはどれか。
- 1蝸牛管には耳石が存在する。
- 2半規管にはコルチ器が存在する。
- 3半規管は蝸牛神経の支配を受ける。
- 4半規管は頭部の回転運動を感知する。
- 5蝸牛管は内リンパの流れが受容器の刺激となる。
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✓ これが正解4半規管は頭部の回転運動を感知する。
解説
半規管は頭部の回転運動(角加速度)を感知します。
内耳には、音を感じる蝸牛と、体の傾きや動きを感じる前庭器官(卵形嚢・球形嚢と3つの半規管)があります。判断の軸は、どの器官がどの刺激を感じ、どの神経に支配されているかです。
3つの半規管は互いにほぼ直角に配置され、中を内リンパが満たしています。頭が回転すると、慣性で内リンパが遅れて流れ、半規管の膨大部にある感覚毛を傾けて刺激します。この仕組みで、半規管は頭部の回転運動(回転の加速度)を感知します。よってこの記述が正しいものです。
耳石は卵形嚢と球形嚢の平衡斑にあり、頭の傾きや直線的な加速度を感じます。コルチ器は蝸牛管にある音の受容器です。半規管を支配するのは前庭神経で、蝸牛神経は蝸牛からの聴覚を伝えます。蝸牛では、音の振動が基底膜を揺らすことで有毛細胞が刺激されるのであり、内リンパの流れが刺激となるのは半規管の仕組みです。半規管は回転、耳石は傾きと直線の動き、蝸牛は音、と役割を3つに分けて覚えましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1蝸牛管には耳石が存在する。:小さな炭酸カルシウムの結晶である耳石は、前庭の平衡斑に載っていて傾きや直線の動きを感じます。音を受け取る蝸牛の管の中には存在しません。
- 2半規管にはコルチ器が存在する。:コルチ器は蝸牛管の基底膜の上にある聴覚の受容器です。回転を感じる半規管にはなく、半規管には膨大部稜があります。
- 3半規管は蝸牛神経の支配を受ける。:半規管からの情報は前庭神経を通って脳へ伝わります。蝸牛神経は蝸牛で受け取った音の情報を運ぶ神経です。
- 5蝸牛管は内リンパの流れが受容器の刺激となる。:蝸牛管では、音による振動で基底膜が揺れ、その上の有毛細胞が刺激されます。内リンパの流れで感覚毛が傾くのは半規管の仕組みです。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問59(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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