第58回 午後 問58
解剖学
平衡聴覚器で正しいのはどれか。
- 1蝸牛は鼓室にある。
- 2鼓膜にはアブミ骨が接している。
- 3耳管は上咽頭につながる。
- 4耳小骨は外リンパ液に覆われている。
- 5半規管膨大部にコルチ器がある。
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✓ これが正解3耳管は上咽頭につながる。
解説
耳管は中耳の鼓室と上咽頭をつなぎ、気圧を調整します。
この問は、外耳・中耳・内耳の区分と、それぞれにある構造の位置関係で判断します。
耳管は、中耳の鼓室から前下方へのび、鼻の奥の上咽頭(鼻咽頭)に開いています。つばを飲み込んだりあくびをしたりすると開き、鼓室の中の気圧を外と同じにします。耳管が上咽頭につながるという記述は正しいです。
ほかの記述は、どれも構造の場所を1つずらしています。蝸牛は側頭骨の中の内耳にあります。鼓膜に接しているのはツチ骨で、アブミ骨は内耳の入口の前庭窓にはまっています。耳小骨は空気の入った鼓室の中にあり、リンパ液に浸っているのは内耳の迷路です。音を感じるコルチ器は蝸牛管にあり、半規管の膨大部にあるのは回転の加速度を感じる膨大部稜です。外から内へ、鼓膜、ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨、前庭窓、蝸牛と順に並べて覚えると、場所の取り違えを防げます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1蝸牛は鼓室にある。:蝸牛は側頭骨の奥深くにある内耳の器官です。鼓室は中耳の空間で、耳小骨が入っている場所なので、蝸牛はここにはありません。
- 2鼓膜にはアブミ骨が接している。:鼓膜の内側に接しているのはツチ骨の柄です。アブミ骨は耳小骨の連なりの最も奥にあり、内耳の前庭窓にはまっています。
- 4耳小骨は外リンパ液に覆われている。:耳小骨は空気で満たされた鼓室の中にあり、粘膜に覆われています。外リンパ液が満たしているのは、内耳の骨迷路と膜迷路の間です。
- 5半規管膨大部にコルチ器がある。:3本の半規管の根元のふくらみには、頭を回したときのリンパの流れを感じる感覚の装置が収まっています。聴覚の受容器は渦巻きの管の中にあり、平衡を担う部位とは別です。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問58(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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