第60回 午後 問97
臨床医学
トリソミーで引き起こされる疾患
常染色体のトリソミーで引き起こされる疾患はどれか。
- 1Down症候群
- 2Kleinefelter症候群
- 3Turner症候群
- 4von Recklinghausen病
- 5フェニルケトン尿症
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✓ これが正解1Down症候群
解説
常染色体のトリソミーで起こるのは、21トリソミーのDown症候群です。
染色体の異常には、数の異常と構造の異常があります。トリソミーは、本来2本で1組の染色体が3本になる数の異常です。ヒトの染色体は、性別を決める性染色体(XとY)と、それ以外の22組の常染色体に分けられ、どちらに異常があるかで病気が分かれます。
Down症候群は、21番目の常染色体が3本ある21トリソミーで起こります。筋緊張の低下、特徴的な顔つき、知的障害、心臓の病気の合併、環軸関節の不安定性などがみられます。したがって、常染色体のトリソミーで引き起こされる疾患はDown症候群です。
ほかの病気は原因が違います。Klinefelter症候群(47,XXY)とTurner症候群(45,X)は性染色体の数の異常です。von Recklinghausen病(神経線維腫症1型)は1つの遺伝子の異常による常染色体優性遺伝、フェニルケトン尿症は1つの遺伝子の異常による常染色体劣性遺伝の病気で、染色体の数の異常ではありません。
常染色体のトリソミーはDown症候群(21番)、性染色体の異常はKlinefelter症候群とTurner症候群、と分けて覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2Kleinefelter症候群:Klinefelter症候群は、男性にX染色体が1本多い47,XXYの状態で起こります。数の異常ではありますが、常染色体ではなく性染色体の異常なので、問いの条件に合いません。
- 3Turner症候群:Turner症候群は、女性のX染色体が1本しかない45,Xの状態で起こり、低身長などがみられます。性染色体が1本少ないモノソミーで、常染色体のトリソミーではありません。
- 4von Recklinghausen病:von Recklinghausen病(神経線維腫症1型)は、1つの遺伝子の異常が常染色体優性の形で受け継がれる病気です。皮膚のカフェオレ斑や神経線維腫が特徴で、染色体の本数の異常ではありません。
- 5フェニルケトン尿症:フェニルケトン尿症は、フェニルアラニンを分解する酵素の遺伝子の異常による常染色体劣性遺伝の病気です。新生児のマススクリーニングで見つけられるもので、染色体の本数の異常ではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問97(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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