第60回 午後 問91
臨床医学
くも膜下出血に関する問題
くも膜下出血の早期診断で優先度の高い検査はどれか。
- 1腰椎穿刺
- 2頭部CT検査
- 3頭部X線検査
- 4脳血管造影検査
- 5脳血流シンチグラフィ
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✓ これが正解2頭部CT検査
解説
くも膜下出血の早期診断では、まず頭部CT検査を行います。
くも膜下出血は、多くが脳の動脈瘤の破裂によって、脳の表面のくも膜の下に出血が広がる病気です。突然の、これまで経験したことのない激しい頭痛で始まるのが典型で、再出血すると命に関わるため、素早く確実に診断することが求められます。
頭部CT検査は、短い時間で撮影でき、出血は白く写るため、くも膜下腔の出血を高い確率で見つけられます。救急の場面でもすぐに行えることから、くも膜下出血を疑ったときに最初に行う、優先度の高い検査です。したがって、正しいのは頭部CT検査です。
ほかの検査は、使う場面や順番が異なります。腰椎穿刺はCTで出血がはっきりしないときに行う補助の検査、頭部X線検査では出血は分からず、脳血管造影検査は出血を確かめた後に動脈瘤を詳しく調べる検査で、脳血流シンチグラフィは血流の分布をみる検査です。
まず頭部CTで出血を確かめ、はっきりしなければ腰椎穿刺、出血が分かったら血管の検査で動脈瘤を探す、という流れで覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1腰椎穿刺:腰椎穿刺は、背中から針を刺して脳脊髄液を採り、血が混じっていないかを調べる検査です。頭部CTで出血がはっきりしないときに追加で行うもので、最初に行う検査ではありません。
- 3頭部X線検査:頭部X線検査は骨の骨折などを見るのには使えますが、頭蓋骨の中の脳や出血は写りません。くも膜下出血の診断にはほとんど役立たないため、優先度の高い検査ではありません。
- 4脳血管造影検査:脳血管造影検査は、カテーテルから造影剤を入れて血管を詳しく写し、出血の原因となった動脈瘤の場所や形を調べる検査です。出血を確かめた後に治療方針を決めるために行います。
- 5脳血流シンチグラフィ:脳血流シンチグラフィは、放射性の薬を使って脳のどの部分にどれだけ血液が流れているかを調べる検査です。出血そのものを見つける検査ではなく、急いで行う診断には向きません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問91(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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