第59回 午後 問97
臨床医学
せん妄で正しいの
せん妄で正しいのはどれか。
- 1認知機能は保たれる。
- 2高齢は危険因子となる。
- 3睡眠覚醒リズムは保たれる。
- 4症状の経過は不可逆的である。
- 5夜間に起こることはまれである。
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✓ これが正解2高齢は危険因子となる。
解説
せん妄は高齢が代表的な危険因子です。
せん妄は、体の病気や薬、手術などをきっかけに、急に意識が軽く濁り、注意を保てなくなって、混乱した言動や幻覚、興奮などが現れる状態です。脳の働きが一時的に乱れたものなので、原因が取り除かれれば改善することが多いのが特徴です。せん妄の危険因子には、高齢、認知症、脳の病気、多くの薬の使用、手術や入院などの環境の変化があり、特に高齢は代表的な危険因子です。したがって、高齢は危険因子となる、という記述が正しいといえます。
ほかの肢は、認知機能、睡眠と覚醒のリズム、経過、起こりやすい時間帯について、せん妄の特徴と逆の内容を述べています。
せん妄は、急に始まり、1日の中で症状が変動し、夜に悪化しやすく、原因を取り除けば戻りうる、と認知症との違いを対比して覚えておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1認知機能は保たれる。:せん妄では意識が軽く濁るため、注意を保つことや、日時や場所の見当識、記憶などの認知機能が一時的に障害されます。認知機能が保たれるという記述は、せん妄の特徴と逆です。
- 3睡眠覚醒リズムは保たれる。:せん妄では、昼間にうとうとして夜に目が覚めて興奮するなど、睡眠と覚醒のリズムが乱れることがよくみられます。このリズムが保たれるという記述は誤りです。
- 4症状の経過は不可逆的である。:せん妄は、原因となる体の病気や薬などを取り除いたり治療したりすれば、改善することが多い状態です。経過は可逆的なことが多く、不可逆的という記述は、徐々に進む認知症の特徴と取り違えています。
- 5夜間に起こることはまれである。:せん妄は夕方から夜間に症状が強まりやすく、夜間せん妄と呼ばれるほどです。暗くなって周りからの刺激が減ると見当識を保ちにくくなるためと考えられ、夜間に起こることはまれではありません。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問97(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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