第61回 午後 問88
臨床医学
アキレス腱断裂で正しいの
アキレス腱断裂で正しいのはどれか。
- 1つま先立ちは可能である。
- 2学童期に集中的に発生する。
- 3Thompsonテスト陽性となる。
- 4足関節背屈位でギプス固定する。
- 5陳旧例は端々縫合術の適応である。
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✓ これが正解3Thompsonテスト陽性となる。
解説
アキレス腱断裂ではThompsonテストが陽性になります。
アキレス腱断裂は、ふくらはぎの筋(下腿三頭筋)と踵骨をつなぐアキレス腱が切れるけがです。踏み込みやジャンプのように、急に強い力がかかったときに起こりやすく、受傷時に後ろから蹴られたような衝撃を感じることがあります。判断の軸は、診断のための検査、好発年齢、治療の方法です。
Thompsonテストは、腹臥位で膝を曲げるなどして足部を台から出し、ふくらはぎをつかんで握ります。正常ではアキレス腱を介して足関節が底屈しますが、断裂していると足が動かず、これを陽性とします。よってThompsonテスト陽性となるという記述が正しいものです。
アキレス腱が切れると下腿三頭筋の力が踵に伝わらないため、片脚でのつま先立ちはできません。スポーツをする30〜40歳代の中年に多く、学童期に集中するけがではありません。保存療法でギプス固定するときは、切れた腱の両端を近づけるために足関節を底屈位(尖足位)で固定します。時間がたった陳旧例では腱の断端が縮んで離れるため、単純な端々縫合が難しく、腱を移行したり補強したりする再建術が選ばれます。握っても動かなければ断裂、固定は底屈位、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1つま先立ちは可能である。:アキレス腱が切れると下腿三頭筋の力が踵骨に伝わらないため、患側で片脚のつま先立ちをすることはできません。歩けても蹴り出しが弱くなります。
- 2学童期に集中的に発生する。:アキレス腱断裂はスポーツ中の中年に多いけがで、学童期に集中して起こるものではありません。腱の変性が進む年代で起こりやすいとされます。
- 4足関節背屈位でギプス固定する。:ギプスで保存的に治療する場合は、切れた腱の端どうしを近づけるため、足関節を底屈させた尖足位で固定します。背屈位では断端が離れます。
- 5陳旧例は端々縫合術の適応である。:受傷から時間がたつと腱の切れた端が縮んで離れてしまうため、そのまま縫い合わせることが難しくなります。腱の移行や補強による再建術が検討されます。
出典:第61回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問88(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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