第59回 午前 問77
臨床医学
咳をしたときに生じる尿失禁はどれか。
- 1溢流性
- 2機能性
- 3切迫性
- 4反射性
- 5腹圧性
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✓ これが正解5腹圧性
解説
咳やくしゃみでお腹に力が入ったときに漏れるのは腹圧性尿失禁です。
尿失禁は、自分の意思と関係なく尿が漏れてしまう状態で、起こる仕組みによっていくつかの型に分けられます。型によって対策が違うので、どんな場面で漏れるかを手がかりに見分けることが大切です。
腹圧性尿失禁は、咳やくしゃみ、重い物を持ち上げる、急に立ち上がるなど、お腹に力が入って膀胱が押されたときに漏れる型です。尿道を締める骨盤底筋や尿道の括約筋の働きが弱まることで起こり、出産を経験した女性や高齢の女性に多くみられます。咳をしたときに生じる尿失禁は腹圧性です。対策として、骨盤底筋の筋力トレーニングが行われます。
ほかの型は、膀胱に尿がたまりすぎてあふれる、体の動きや認知の問題でトイレに間に合わない、急に強い尿意が起こる、尿意を感じないまま反射で膀胱が縮む、という仕組みで起こるもので、咳とは結びつきません。覚え方は、咳で漏れるのは腹圧性、急な尿意は切迫性、あふれるのは溢流性、トイレの問題は機能性、と場面と型を組にすることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1溢流性:溢流性尿失禁は、前立腺肥大症などで尿がうまく出せず、膀胱にたまりすぎた尿があふれ出る型です。咳をしたときに漏れる型ではありません。
- 2機能性:機能性尿失禁は、膀胱や尿道の働きは保たれているのに、歩く力や認知機能の低下でトイレに間に合わない、トイレの場所が分からないために漏れる型です。
- 3切迫性:切迫性尿失禁は、急に強い尿意が起こり、トイレまで我慢できずに漏れてしまう型です。膀胱が勝手に縮むことが原因で、咳などでお腹に力が入ったときに漏れる型とは違います。
- 4反射性:反射性尿失禁は、脊髄の障害などで尿意を感じられないまま、尿がたまると反射で膀胱が縮んで漏れる型です。咳とは関係なく起こります。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問77(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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