第58回 午後 問90
臨床医学
脳梗塞で正しいの
脳梗塞で正しいのはどれか。
- 1脳動脈瘤の合併が多い。
- 2我が国の死因の第1位である。
- 3心房細動は脳塞栓の原因となる。
- 4くも膜下出血に比べ、発症後の死亡率は高い。
- 5原因に関わらず抗血小板薬の投与が行われる。
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✓ これが正解3心房細動は脳塞栓の原因となる。
解説
心房細動で心房内にできた血栓が流れ、脳塞栓の原因となります。
この問は、脳梗塞の病型と原因、ほかの脳卒中との違い、治療の選び方を整理できているかで判断します。脳梗塞は、脳の動脈が詰まって、その先の脳組織が壊死する病気です。
心房細動では、心房が細かく震えるだけで十分に収縮しないため、心房の中、とくに左心耳に血液がよどんで血栓ができやすくなります。この血栓がはがれて血流に乗り、脳の動脈に詰まると心原性脳塞栓症になります。心房細動が脳塞栓の原因となるという記述は正しいです。
ほかの記述は、くも膜下出血との取り違え、死因の順位、治療の選び方の誤りを含んでいます。脳動脈瘤はくも膜下出血の主な原因で、脳梗塞に多く合併するものではありません。我が国の死因の第1位は悪性新生物(がん)です。発症後の死亡率は、くも膜下出血のほうが高いとされます。心原性脳塞栓症の再発予防には抗凝固薬が使われ、すべての脳梗塞で抗血小板薬が使われるわけではありません。病型によって薬が違う点は、とくに押さえておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1脳動脈瘤の合併が多い。:脳動脈瘤は、破裂するとくも膜下出血を起こす血管のこぶです。脳梗塞と多く合併する病変ではなく、出血性の脳卒中と結びつけて覚えるものです。
- 2我が国の死因の第1位である。:我が国の死因の第1位は悪性新生物(がん)です。脳梗塞を含む脳血管疾患は、がんより下の順位にあります。
- 4くも膜下出血に比べ、発症後の死亡率は高い。:くも膜下出血は、発症すると短い時間で亡くなる人も多い重い病気です。脳梗塞のほうが発症後の死亡率が高いという記述は逆です。
- 5原因に関わらず抗血小板薬の投与が行われる。:心房細動による脳塞栓症では、血液を固まりにくくする抗凝固薬が再発予防の中心です。原因によって薬が使い分けられ、一律に抗血小板薬ではありません。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問90(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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