第58回 午後 問77
臨床医学
低吸収域として描出されるの
頭部単純CTで低吸収域として描出されるのはどれか。
- 1くも膜下出血
- 2脳梗塞慢性期
- 3脳出血急性期
- 4急性硬膜下血腫
- 5脈絡叢の石灰化
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✓ これが正解2脳梗塞慢性期
解説
脳梗塞の慢性期は、壊死した組織が液化して低吸収域になります。
この問は、頭部の単純CTで、病変が白く写る高吸収域になるか、黒く写る低吸収域になるかを判断する知識で解きます。CTではX線をよく吸収するもの、つまり骨や石灰化、固まった血液などは白く、水や脂肪、空気のように吸収が少ないものは黒く写ります。
脳梗塞では、血流が途絶えた部分の脳組織が壊死し、時間とともに水分が増え、慢性期には組織が溶けて髄液に近い状態になります。そのため慢性期の脳梗塞は黒い低吸収域としてはっきり描出されます。なお、発症からごく早い時期は変化が乏しく、CTでは見えにくいことがあります。
くも膜下出血、急性期の脳出血、急性硬膜下血腫は、いずれも新しい出血で、固まった血液がX線をよく吸収するので白い高吸収域になります。脈絡叢の石灰化も白く写ります。出血と石灰は白、梗塞の時間がたったものは黒、と覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1くも膜下出血:くも膜下出血では、脳の表面のくも膜下腔に広がった新しい血液がX線をよく吸収し、脳底の脳槽などが白く写ります。高吸収域として描出されます。
- 3脳出血急性期:急性期の脳出血では、脳の中にできた血の塊が白く写ります。出血がCTですぐ分かるのはこのためで、低吸収域にはなりません。
- 4急性硬膜下血腫:急性硬膜下血腫は、頭蓋骨の内側に三日月形の白い高吸収域として写ります。時間がたつと吸収値が下がりますが、急性期は高吸収です。
- 5脈絡叢の石灰化:脈絡叢の石灰化はカルシウムが沈着したもので、X線を強く吸収して白く写ります。病的でない加齢の変化としてもよくみられる高吸収域です。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問77(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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