第58回 午後 問74
運動学
運動学習の効率で正しいの
運動学習の効率で正しいのはどれか。
- 1覚醒度は高いほどよい。
- 2フィードバックは多いほどよい。
- 3練習動作の難度は低いほどよい。
- 4多様練習は学習初期に行うとよい。
- 5練習動作は基準課題に似ているほどよい。
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✓ これが正解5練習動作は基準課題に似ているほどよい。
解説
練習動作が基準課題に似ているほど、学習の効果が移りやすくなります。
この問は、運動学習の効率を左右する要因として、覚醒、フィードバック、難易度、練習の組み方、転移の考え方を整理できているかで判断します。
練習で身につけたことが別の課題に生かされることを転移といいます。練習する動作が、最終的にできるようになりたい基準課題(目標とする動作)に似ているほど、正の転移が起こりやすく、学習の効率が上がります。歩けるようになりたい人には、歩行に近い動作の練習がより効果的だということです。この記述が正しいです。
ほかの記述は、どれも多ければ多いほど、低ければ低いほど、という一方向の考え方になっています。運動学習では、覚醒、フィードバック、難易度のいずれも、ちょうどよい程度があると考えます。練習の種類の組み方も、学習の段階によって向き不向きがあります。適度が一番という原則と、似ている練習ほど転移する、の2点を押さえておくと、この分野の問に対応しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1覚醒度は高いほどよい。:覚醒の度合いと成績の関係は逆U字の形をとり、中くらいのときに学習の効率が最も高くなります。高すぎると緊張して、かえって動きがぎこちなくなります。
- 2フィードバックは多いほどよい。:フィードバックを毎回与えすぎると、学習者がそれに頼ってしまい、なくなったときに動作を保てなくなります。頻度を徐々に減らしていくほうが定着します。
- 3練習動作の難度は低いほどよい。:易しすぎる課題では、新しく身につけることが少なく、学習が進みにくくなります。少し努力すればできる程度の難しさが効率的とされます。
- 4多様練習は学習初期に行うとよい。:動作の基本の形をまだつかんでいない学習の初期は、同じ条件で繰り返す練習のほうが向いています。条件を変える多様練習は、ある程度できるようになってから効果を発揮します。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問74(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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