第58回 午後 問14
理学療法評価学
Parkinson病に関する問題
68歳の男性。5年前にParkinson病と診断された。現在、両手に安静時振戦、両側上下肢に中等度の筋強剛を認める。「最近、歩いているときに足が出にくく、バランスを崩して転びそうになることが増えてきた」との訴えがある。日常生活は自立しているが、屋外歩行時には転倒への不安があるため外出を控えている。この患者のHoehn & Yahrの重症度分類ステージはどれか。
- 1Ⅰ
- 2Ⅱ
- 3Ⅲ
- 4Ⅳ
- 5Ⅴ
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✓ これが正解3Ⅲ
解説
両側の症状と姿勢反射障害があり、ADL自立ならステージⅢです。
Hoehn & Yahrの重症度分類は、Parkinson病の進み具合を、症状が片側か両側か、姿勢を立て直す反応(姿勢反射)が障害されているか、日常生活に介助が要るか、の3つで段階づけるものです。
この患者は両手の振戦と両側上下肢の筋強剛があり、症状は両側に及んでいます。歩行中に足が出にくくバランスを崩して転びそうになるという訴えは、姿勢反射障害が出ていることを示します。一方で日常生活は自立しており、外出を控えているのは不安のためで、介助が必要な状態ではありません。両側性で姿勢反射障害があり、生活は自立という組合せは、ステージⅢにあたります。
ステージⅠは片側だけ、ステージⅡは両側でも姿勢反射障害がない段階です。ステージⅣは日常生活に部分的な介助が必要になった段階、ステージⅤは車椅子やベッド中心の生活です。片側か両側か、バランスが崩れるか、介助が要るか、の順に確かめると段階を決めやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1Ⅰ:ステージⅠは症状が体の片側だけにとどまる段階です。この患者は両手の振戦と両側の筋強剛があり、すでに両側に症状が広がっているので当たりません。
- 2Ⅱ:ステージⅡは両側に症状があっても、姿勢を保つ反応はまだ保たれている段階です。歩行中にバランスを崩す訴えがあるので、姿勢反射障害が出ており一段階進んでいます。
- 4Ⅳ:ステージⅣは症状が重く、日常生活の一部に介助が必要になる段階です。この患者は日常生活が自立しており、外出を控える理由も不安なので、ここまでは進んでいません。
- 5Ⅴ:ステージⅤは介助がなければ車椅子かベッド上の生活になる段階です。自分で生活できている患者の状態とはかけ離れています。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問14(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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