平成29年度 春期 午前Ⅱ 問22
法務
36協定に関する問題
労働基準法で定める制度のうち,36協定がよりどころとしている制度はどれか。
- ア業務遂行の手段,時間配分の決定などを大幅に労働者に委ねる業務に適用され,労働時間の算定は,労使協定で定めた労働時間の労働とみなす制度
- イ業務の繁閑に応じた労働時間の配分などを行い,労使協定によって1か月以内の期間を平均して1週の法定労働時間を超えないようにする制度
- ウ時間外労働,休日労働についての労使協定を書面で締結し,行政官庁に届け出ることによって,法定労働時間外の労働が認められる制度
- エ労使協定によって1か月以内の一定期間の総労働時間を定め,1日の固定勤務時間以外では,労働者に始業・終業時刻の決定を委ねる制度
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✓ これが正解ウ時間外労働,休日労働についての労使協定を書面で締結し,行政官庁に届け出ることによって,法定労働時間外の労働が認められる制度
解説
36協定は、時間外・休日労働を認めるための労使協定です。
36協定は、労働基準法第36条に基づく労使協定の通称です。見分ける軸は、法定労働時間を超える労働そのものを認める制度か、労働時間の配分や算定の方法を変える制度かです。法定労働時間を超える時間外労働や休日労働をさせるには、労使協定を書面で結び、行政官庁に届け出る必要があり、これが36協定です。設問の記述のうち、時間外・休日労働の協定を書面で締結して届け出ることで法定時間外の労働が認められるとするものが、この制度そのものです。ほかの記述は、労働時間の扱い方を変える制度の説明です。出題当時の労働基準法には、一般の業務の時間外労働について上限の定めは無く、限度時間は告示で示されるだけでしたが、その後の改正(2019年4月施行、中小企業は2020年4月)で、36協定で延長できる時間に罰則付きの上限が設けられています。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア業務遂行の手段,時間配分の決定などを大幅…:業務遂行の手段や時間配分を労働者に大きく委ね、労使協定で定めた時間を働いたものとみなすのは、裁量労働制の説明です。労働時間の算定方法の特例であって、時間外労働を認める根拠ではありません。
- イ業務の繁閑に応じた労働時間の配分などを行…:1か月以内の期間を平均して週の法定労働時間を超えないように労働時間を配分するのは、期間の平均で法定の枠内に収める仕組みの説明です。枠を超える労働を認める制度ではありません。
- エ労使協定によって1か月以内の一定期間の総…:一定期間の総労働時間を定め、始業・終業の時刻を労働者に委ねるのは、フレックスタイム制の説明です。日々の労働時間の配分を柔軟にする制度で、法定労働時間を超える労働を認める根拠ではありません。
この問題の用語
- 36協定法定労働時間を超えて働かせるために結ぶ、労使の協定のことです。労働基準法第36条に基づき、これなしの時間外労働は違法になります。
- 労働基準法働く人を守るために、労働条件の最低の基準を定めた法律です。法定労働時間を超えて働かせるには、労使の協定が必要になります。
- 時間外労働法律で定められた労働時間を超えて働くことをいいます。年俸制や事業場外労働であっても、手当の支払いが不要になるわけではありません。
出典:平成29年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問22
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問22:36協定に関する問題(時間外労働)
- 令和3年度 秋期 午前Ⅱ 問21:労働基準法に関する問題(労働基準法)
- 平成30年度 春期 午前Ⅱ 問22:就業規則に係る使用者の義務の記述(労働基準法)
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