平成21年度 春期 午前Ⅱ 問23
法務
著作権に関する問題
A社は,B社と著作物の権利に関する特段の取決めをせず,A社の要求仕様に基づいて,販売管理システムのプログラム作成をB社に依頼した。この場合のプログラム著作権の原始的帰属は,どのようになるか。
- アA社,B社で共有する。
- イA社とB社が話し合って決定する。
- ウA社に帰属する。
- エB社に帰属する。
答えと解説を見る
✓ これが正解エB社に帰属する。
解説
取決めがなければ、プログラムを作成したB社に著作権が帰属します。
プログラムの著作権は、特別な取決めがなければ、実際にそのプログラムを創作した者に原始的に帰属します。依頼した側が代金を支払っていても、要求仕様を示していても、それだけでは著作者にはなりません。この事例でプログラムを作成したのはB社なので、著作権はB社に帰属します。B社の社員が業務として作成した場合も、職務著作の考え方により、一般にB社が著作者となります。発注者が権利を得たいときは、契約で著作権の譲渡を取り決めておく必要があります。お金を出した側ではなく作った側に権利が生まれる、と押さえると判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アA社,B社で共有する。:共有になるのは、複数の者が共同で創作し、それぞれの寄与を分けられない場合などです。A社は要求仕様を示して依頼しただけで、プログラムの創作そのものは行っていないので、共有にはなりません。
- イA社とB社が話し合って決定する。:話し合いで決めるのは、契約で権利の帰属を取り決める場面のことです。設問は特段の取決めをしていない場合の原始的帰属を問うており、その場合は法律の定めによって作成者に帰属します。
- ウA社に帰属する。:発注者のA社は、代金を払い仕様を示していても、プログラムを自ら創作したわけではありません。A社が著作権を得るには契約で譲渡を受ける必要があり、取決めがない以上、A社には帰属しません。
この問題の用語
- 著作権文章や絵、プログラムなどを作った人に自動で生まれる権利。届け出をしなくても、作った時点で発生します。
- 原始的帰属著作権が、最初に誰のものとして生じるかということです。特段の取決めがなければ、実際に作成した受託者の側に生じます。
出典:平成21年度 春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問23
同じ用語が出る問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)