令和7年度 問10
会計・税務
貸借対照表に関する問題
以下の表は、甲管理組合の令和7年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る誤った勘定式の貸借対照表である。貸借対照表の資産の部及び負債・繰越金の部に計上されている、合わせて9つの科目のうち、不適切な科目はいくつあるか。
一般(管理費)会計貸借対照表 令和7年3月31日現在 (単位:円)
| 資産の部 科目 | 金額 | 負債・繰越金の部 科目 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | 1,000,000 | 未払金 | 232,000 |
| 未収入金 | 220,000 | 前払金 | 45,000 |
| 預り金 | 60,000 | 仮払金 | 15,000 |
| 前払保険料 | 12,000 | 次期繰越金 | 1,500,000 |
| 什器及び備品 | 500,000 | ||
| 資産の部合計 | 1,792,000 | 負債・繰越金の部合計 | 1,792,000 |
- 1一つ
- 2二つ
- 3三つ
- 4四つ
答えと解説を見る
✓ これが正解3三つ
解説
預り金・前払金・仮払金の三つが反対側に計上されています。
勘定式の貸借対照表は、左側に資産、右側に負債と繰越金を並べます。資産はお金そのものや、お金を受け取る権利・先に支払った効果など、負債は将来お金を払う義務や預かっているお金です。九つの科目がどちらの性質かを一つずつ見ていきます。
資産の部の現金預金、未収入金(まだ受け取っていない収入)、前払保険料(次の期間以降の保険料を先に払った分)、什器及び備品は資産なので適切です。一方、預り金は他人から一時的に預かったお金で、返す義務があるので負債です。資産の部にあるのは不適切です。
負債・繰越金の部の未払金(まだ払っていない費用)と次期繰越金は適切です。前払金(代金の一部を先に支払った分)と仮払金(内容や金額が確定する前に仮に支払った分)は、どちらもお金を先に出していて後で精算や受入れをする権利なので資産です。負債側にあるのは不適切です。
不適切な科目は預り金、前払金、仮払金の三つです。三つを正しい側に移すと、資産の部は1,000,000+220,000+12,000+500,000+45,000+15,000=1,792,000円、負債・繰越金の部は232,000+60,000+1,500,000=1,792,000円で、合計は一致したままです。前と仮が付く払いは資産、預りは負債、と語の形で見分けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1一つ:一つとする数え方です。資産の部に入った預り金だけに気づいた場合の数で、負債・繰越金の部に置かれた前払金と仮払金も、先に支払ったお金にかかわる資産の科目なので数え漏れになります。
- 2二つ:二つとする数え方です。例えば前払金と仮払金の位置だけを誤りと見て、資産の部の預り金を見落とすとこの数になります。預り金は返す義務のある負債なので、これも不適切に数えます。
- 4四つ:四つとする数え方です。誤りの三つに加えて、什器及び備品や前払保険料などの資産の科目を不適切に数えると四つになります。これらは資産の部にあって正しく、四つ目に当たる科目はありません。
出典:令和7年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問10
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)