令和4年度 問37
民法
弁済期に関する問題
滞納管理費が一部弁済された場合の充当順序を判断する要素である次のア~オについて、民法の規定によれば、優先順位の高い順に並べたものとして、最も適切なものはどれか。
ア 規約の定めによる充当順序
イ 管理組合が滞納組合員に対する意思表示により指定した充当順序(滞納組合員から直ちに異議を意思表示しなかった場合)
ウ 滞納組合員が管理組合に対する意思表示により指定した充当順序
エ 滞納組合員の利益の多い順序
オ 弁済期の先後
充当順序
| 第一順位 | 第二順位 | 第三順位 | 第四順位 | 第五順位 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ア | ウ | イ | エ | オ |
| 2 | イ | オ | ア | ウ | エ |
| 3 | ウ | イ | エ | ア | オ |
| 4 | オ | ウ | ア | イ | エ |
- 1第一順位:ア 第二順位:ウ 第三順位:イ 第四順位:エ 第五順位:オ
- 2第一順位:イ 第二順位:オ 第三順位:ア 第四順位:ウ 第五順位:エ
- 3第一順位:ウ 第二順位:イ 第三順位:エ 第四順位:ア 第五順位:オ
- 4第一順位:オ 第二順位:ウ 第三順位:ア 第四順位:イ 第五順位:エ
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✓ これが正解1第一順位:ア 第二順位:ウ 第三順位:イ 第四順位:エ 第五順位:オ
解説
規約の順序、滞納者の指定、管理組合の指定、利益の多い順、弁済期の順です。
民法は、同じ種類の債務がいくつかあって、弁済が全部を消すのに足りないときの充当の順序を定めています。まず、弁済する者と受け取る者の間に充当の順序の合意があれば、それに従います。合意がなければ、弁済する者が給付の時に指定でき、指定しないときは受け取る者が受領の時に指定できますが、弁済する者が直ちに異議を述べたときは、その指定は通りません。どちらも指定しないときは法定の順序によります。
問の要素に当てはめると、第一順位は規約の定めによる充当順序(記述ア)です。規約の定めを、管理組合と組合員の間の充当の順序の合意として扱うという前提です。第二順位は滞納組合員が指定した順序(記述ウ)、第三順位は管理組合が指定し、滞納組合員が直ちに異議を述べなかった順序(記述イ)です。法定の順序では、すべての債務が弁済期にあるときは債務者のために弁済の利益が多いものから充当し、利益が同じなら弁済期が先に来たものから充当します。そのため第四順位が利益の多い順序(記述エ)、第五順位が弁済期の先後(記述オ)です。
したがって、ア・ウ・イ・エ・オの並びが正解です。合意、払う側の指定、受け取る側の指定、法定の順、と当事者の意思に近いものから並ぶと覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2第一順位:イ 第二順位:オ 第三順位:ア 第四順位:ウ 第五順位:エ:管理組合の指定を第一順位に、弁済期の先後を第二順位に置いています。受け取る側の指定は合意も払う側の指定もないときに使えるもので、弁済期の先後は法定の順序の中でも利益の多寡より後です。
- 3第一順位:ウ 第二順位:イ 第三順位:エ 第四順位:ア 第五順位:オ:滞納組合員の指定を第一順位に、規約の定めを第四順位に置いています。規約による充当の順序は当事者の合意として扱われ、当事者の一方による指定より先に適用されるので、順位が合いません。
- 4第一順位:オ 第二順位:ウ 第三順位:ア 第四順位:イ 第五順位:エ:弁済期の先後を第一順位に置いていますが、これは合意も指定もないときに使う法定の順序で、その中でも利益の多寡の後に来るものです。規約の定めや当事者の指定より先に来ることはありません。
出典:令和4年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問37
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