平成28年度 問20
建物・設備
マンションの屋上、バルコニー等の防水に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1メンブレン防水とは、被膜を形成して防水層を作る工法の総称で、アスファルト防水を含めない。
- 2アスファルト防水以外のシート防水、塗膜防水などに用いられる防水材の日本工業規格(JIS)のすべてが、1990年代になってから制定されたものである。
- 3防水施工に関わる者には、国による技能検定制度があり、技能検定に合格した者は、技能士と称することができる。
- 4日本建築学会の建築工事標準仕様書・同解説(JASS8)に示されている仕様であれば、シート防水層、塗膜防水層は、仕上げの種類にかかわらず通常の歩行に耐えうる。
答えと解説を見る
✓ これが正解3防水施工に関わる者には、国による技能検定制度があり、技能検定に合格した者は、技能士と称することができる。
解説
防水施工には国の技能検定があり、合格者は技能士と称することができます。
屋上やバルコニーの防水は、膜状の防水層で水を止めるメンブレン防水が中心で、その中にアスファルト防水、シート防水、塗膜防水などの工法があります。この問は、防水の工法の分類、材料の規格、施工者の資格、仕様書の扱いで判断します。
最も適切なのは、防水施工に関わる者に国による技能検定制度があり、合格した者は技能士と称することができるとする記述です。職業能力開発促進法第50条第1項は、技能検定に合格した者は技能士と称することができると定めており、防水施工もその技能検定の職種の一つです。
ほかの記述を確かめます。メンブレン防水は被膜を形成して防水層を作る工法の総称で、アスファルト防水もこれに含まれます。シート防水や塗膜防水の防水材の規格を、すべて1990年代になってから制定されたと言い切る記述は不適切とされます。JASS8の仕様にも、仕上げの種類によっては通常の歩行を前提としない防水層があるとされ、仕上げにかかわらず歩行に耐えるとはいえません。
国の技能検定と技能士の名称は法律に根拠がある、と押さえると、ほかの技術的な記述と切り分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1メンブレン防水とは、被膜を形成して防水層…:メンブレン防水は、膜状の防水層で面全体を覆う工法をまとめて呼ぶ名前です。アスファルト防水もアスファルトで膜を作る工法なので含まれ、含めないとする点が不適切です。
- 2アスファルト防水以外のシート防水、塗膜防…:シート防水や塗膜防水に使う防水材の規格が、すべて1990年代になってから制定されたとする記述です。それより前からある規格もあるとされ、すべてと言い切る点が不適切です。
- 4日本建築学会の建築工事標準仕様書・同解説…:JASS8の防水層には、仕上げの種類によって軽い歩行や歩行しない場所を前提とするものがあるとされます。仕上げの種類を問わず通常の歩行に耐えるとまではいえません。
出典:平成28年度 管理業務主任者試験(一般社団法人マンション管理業協会)問20
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)