第113回 午後 問100
小児看護学
急性糸球体腎炎に関する問題
Aちゃんの入院時の看護計画で適切なのはどれか。
次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aちゃん(7歳、女児)は、頭痛、食欲不振、全身倦怠感、肉眼的血尿および両眼瞼の浮腫を主訴に来院した。1か月前に扁桃炎に罹患した以外は既往歴に特記すべきことはない。扁桃炎は抗菌薬を内服し軽快した。検査の結果、溶連菌感染後急性糸球体腎炎と診断されて入院した。入院時、Aちゃんは体温36.6℃、呼吸数20/分、心拍数84/分、血圧130/80 mmHgで、床上安静の指示が出された。
- 1水分摂取を促す。
- 21日3回の血圧測定を行う。
- 3食事の持ち込みを許可する。
- 4腰部に消炎鎮痛薬を貼用する。
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✓ これが正解21日3回の血圧測定を行う。
解説
高血圧があり、高血圧性脳症に備えて1日3回血圧を測ります。
溶連菌感染後急性糸球体腎炎は、扁桃炎などの溶連菌感染から1〜2週ほどたって、免疫の反応で腎臓の糸球体に炎症が起こる病気で、学童期に多くみられます。主な症状は血尿、浮腫、高血圧で、糸球体でこし出す力が落ちるため、体に水分と塩分がたまります。
Aちゃんは入院時の血圧が130/80 mmHgで、7歳の子どもとしては高い値です。急性糸球体腎炎では、血圧が急に上がると、頭痛や嘔吐、けいれん、意識障害を伴う高血圧性脳症を起こすことがあります。そのため、1日に複数回の血圧測定を計画し、上昇を早くとらえることが看護計画として適切です。
ほかの肢は、急性期の治療の方針と合いません。急性期は乏尿や浮腫があるため、水分や塩分を制限するのが基本です。食事も塩分などを調整した治療食になるので、家から食べ物を持ち込むことは控えてもらいます。腰の痛みの訴えはなく、消炎鎮痛薬には腎臓の血流を減らすものもあるため、安易な使用は避けます。
覚え方は、急性糸球体腎炎は血尿・浮腫・高血圧の三つ、看護は安静、水分と塩分の制限、血圧の観察、と組にしておくことです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1水分摂取を促す。:急性糸球体腎炎の急性期は、尿が出にくくなり体に水分がたまっています。水分を勧めると浮腫や高血圧を悪化させるため、医師の指示に沿って水分を制限します。
- 3食事の持ち込みを許可する。:急性期の食事は、塩分などを調整した治療食になります。家から食べ物を持ち込むと塩分などの管理ができなくなるので、持ち込みを許可するのは適切ではありません。
- 4腰部に消炎鎮痛薬を貼用する。:Aちゃんに腰の痛みの訴えはなく、貼る理由がありません。消炎鎮痛薬には腎臓の血流を減らして腎機能を悪くするものもあるため、腎炎の子どもに安易に使うことは避けます。
出典:第113回 看護師国家試験 午後(厚生労働省)問100(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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