第38回 問題93
障害の理解
次のうち,後遺症によって片麻痺や言語障害を伴うことがある疾患や病態として,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1脳血管障害(cerebrovascular disorder)
- 2糖尿病(diabetes mellitus)
- 3脊髄損傷(spinal cord injury)
- 4慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)
- 5クローン病(Crohn disease)
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✓ これが正解1脳血管障害(cerebrovascular disorder)
解説
片麻痺や言語障害の後遺症が残ることがあるのは脳血管障害です。
脳血管障害は、脳の血管が詰まる脳梗塞や、血管が破れる脳出血などによって脳の神経細胞が傷つく病気の総称です。脳は左右で反対側の体の動きを担当しているため、片方の脳が傷つくと、反対側の手足が動きにくくなる片麻痺が起こります。
また、多くの人では言葉をつかさどる部分が左側の脳にあるため、左側の脳が傷つくと、言葉が出にくい、理解しにくいといった失語症が起こることがあります。口や舌の動きが悪くなり発音がはっきりしない構音障害が起こることもあります。このように、片麻痺と言語障害の両方が後遺症として残ることがあるのは、脳そのものが傷つく脳血管障害の特徴です。
したがって、脳血管障害が最も適切です。後遺症を考えるときは、その病気が体のどこを傷つけるかに注目し、脳が傷つけば運動・言葉・認知に影響が出ると考えると、ほかの病気と区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2糖尿病(diabetes mellitus):糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気で、神経や目、腎臓に合併症が起こることがあります。病気そのものの後遺症として、片麻痺と言語障害が典型的に残るわけではありません。
- 3脊髄損傷(spinal cord injury):脊髄損傷では、損傷した高さより下の手足や体幹に麻痺が起こります。脳は傷ついていないため、言葉を話したり理解したりする力が失われる言語障害は通常起こりません。
- 4慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease):慢性閉塞性肺疾患は、たばこの煙などで肺や気管支に炎症が起こり、息切れが続く呼吸器の病気です。主に呼吸の機能が障害され、片麻痺や言語障害を伴う病気ではありません。
- 5クローン病(Crohn disease):クローン病は、口から肛門までの消化管に炎症や潰瘍が起こる病気で、腹痛や下痢などがみられます。消化器の病気であり、片麻痺や言語障害の後遺症が残るものではありません。
出典:第38回 介護福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題93。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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