セキュリティ|平成28年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問62
セキュリティリスクへの対応には,リスク移転,リスク回避,リスク受容及びリスク低減がある。リスク低減に該当する事例はどれか。
- ✓ これが正解セキュリティ対策を行って,問題発生の可能性を下げた。
- 問題発生時の損害に備えて,保険に入った。
- リスクが小さいことを確認し,問題発生時は損害を負担することにした。
- リスクの大きいサービスから撤退した。
解説
起きる見込みそのものが下がるかどうか、その一点で切ります。
この問いは、同じ回のマネジメント系にある問いと、まったく同じ枠組みを扱っています。違うのは呼び名だけで、四つに分ける考え方は変わりません。分野が変わると言い方が入れ替わることがあるので、片方の言葉しか覚えていないと戸惑います。両方を対にして覚えておくと、どちらで出ても同じ手が使えます。見る軸は一本です。その手を打つと、困りごとが起きる見込みそのものが下がるかどうか。下がるなら低減にあたります。元を断って見込みを消してしまうなら回避、痛みを他へ移すなら移転、起きる前提で引き受けるならリスク保有の側です。四つの肢が四つに一対一で割れるので、一つ決まれば残りも決まり、選んだあとに自分で確かめられます。呼び名が違っても割り方は同じです。難しいのは分類ではなく、言葉の対応のほうになります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 起きたときの損害を、お金を払って他に引き受けてもらう手です。痛みを移しているので移転にあたります。保険をかけても、困りごとが起きる見込みそのものは一つも変わらないままです。支払いで痛みを他所へ動かす形は、どの分野でも同じ箱です。
- 小さいと確かめたうえで、起きたら自分で負担すると決めています。起きる前提で引き受けているので、四分類のうち受け入れる側に入ります。見込みを下げる手を何も打っていない点が決め手です。小ささを確かめる作業は、手を打つことに数えません。
- 危ないところから手を引く判断です。関わらなくなるので見込みは消えますが、それは元を断つ回避のほうです。下げるのと消すのは、四分類では別の箱に入っています。撤退という強い動きは、四分類のいちばん端に置かれます。
この問題に関係する言葉
- リスク対応リスクを避ける・減らす・移す・受け入れるといった手立ての中から選んで実行すること。どれを選ぶかは、見積もった大きさと費用を見て決めます。
- リスク回避リスクを生む活動そのものを行わないと決めて、リスク源をなくす対応。危険と評価したサービスをやめる例がこれで、避けた分は残留リスクに含まれません。
- リスク移転リスクによる損失の負担を、保険や契約で他者と分け合う対応。リスクそのものが消えるわけではなく、負担する相手が変わります。
- リスク保有損失を受け入れて、あえて対策を取らないと決める対応のこと。対応後に残ってしまう残留リスクとは、指しているものが違います。
出典:平成28年度 秋期 ITパスポート試験(特別措置試験) 問62
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