第112回 午前 問11
疫学
感染症のアウトブレイクに該当するのはどれか。
- 1全都道府県で季節性インフルエンザが流行している。
- 21年前に発生が確認された新興感染症が世界的に流行している。
- 3特定の都道府県の地域内で、ある感染症が常在的にみられている。
- 4高齢者施設で感染性胃腸炎の患者が発生し、1週間で合計10人が発症した。
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✓ これが正解4高齢者施設で感染性胃腸炎の患者が発生し、1週間で合計10人が発症した。
解説
施設内で短期間に患者が集中する発生がアウトブレイクです。
アウトブレイクとは、限られた地域や集団の中で、一定の期間に、ふだん予想される数を超えて感染症の患者が集中して発生することをいいます。集団発生とも呼ばれ、保健所などは発生の把握、原因の調査、拡大防止の対応を急ぎます。感染症の広がり方を表す言葉には、ほかにエピデミック(流行)、パンデミック(世界的な大流行)、エンデミック(地域に常在している状態)があり、範囲と時間の幅で使い分けます。
高齢者施設で感染性胃腸炎の患者が出て、1週間で合計10人が発症したという状況は、一つの施設という限られた集団に、短い期間で患者が集中しています。これはアウトブレイクの典型です。全都道府県での季節性インフルエンザの流行は全国規模の流行、新興感染症の世界的な流行はパンデミック、ある地域で常にみられる状態はエンデミックにあたります。
したがって、高齢者施設で1週間に10人が発症した事例がアウトブレイクです。限られた場所・集団・短期間の3つがそろっているかどうかで見分けます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1全都道府県で季節性インフルエンザが流行している。:全都道府県で季節性インフルエンザが流行している状態は、国全体に広がった流行であり、エピデミックと呼ばれる規模です。限られた施設や集団の中での集中発生というアウトブレイクの範囲を超えています。
- 21年前に発生が確認された新興感染症が世界的に流行している。:新興感染症が世界中で流行している状態は、国境を越えた世界的な大流行で、パンデミックにあたります。一つの集団で短期間に患者が集まるアウトブレイクとは規模が異なります。
- 3特定の都道府県の地域内で、ある感染症が常在的にみられている。:ある地域内で感染症が常にみられている状態は、その地域に定着しているエンデミックです。ふだん予想される数を超えて急に集中発生するアウトブレイクとは性質が違います。
出典:第112回 保健師国家試験 午前(厚生労働省)問11(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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