第110回 午後 問45
公衆衛生看護活動展開論
養護教諭の対応で優先度が高いの
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
Aさん(15歳、男子、中学3年生)はこれまで保健室に来室することがなかったが、今週に入り「お腹が痛い」「頭が痛い」と訴えて2回来室した。来室すると養護教諭が促すまで教室に戻ることがない。
Aさんが来室したときの養護教諭の対応で優先度が高いのはどれか。
- 1早退を勧める。
- 2医療機関への受診を勧める。
- 3身体的な症状の問診をする。
- 4保健室は長時間利用できないことを説明する。
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✓ これが正解3身体的な症状の問診をする。
解説
まず身体の症状を問診し、体の病気がないかを確かめます。
保健室に体の不調を訴えて来た児童生徒への対応は、まず訴えている症状を丁寧に確かめることから始めます。腹痛や頭痛の背景には、体の病気だけでなく、心理的な悩みやストレスが隠れていることもありますが、どちらなのかは症状を聞いてみなければ分かりません。
Aさんはこれまで保健室に来たことがなかったのに、今週に入って2回、お腹が痛い、頭が痛いと訴えて来室し、養護教諭が促すまで教室に戻りません。決め手は、急な変化があるものの、まだ症状の中身が分かっていない段階だという点です。いつから、どこが、どのように痛むのか、食事や睡眠はどうかを問診すれば、体の病気の可能性を見極められます。同時に、症状を受け止めてもらえた安心感が、Aさんが悩みを話すきっかけにもなります。したがって、身体的な症状の問診が優先度の高い対応です。早退や受診を勧めるのは問診で状態を確かめた後に判断することで、長く居られないと説明すると、Aさんが相談する場を失うおそれがあります。
保健室での対応は、まず体の訴えを受け止めて確かめ、そのうえで心の背景に目を向ける、という順番で考えると判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1早退を勧める。:早退を勧めるかどうかは、症状の程度や体の状態を確かめてから決めることです。問診をしないまま帰宅させると、体の病気を見逃すおそれがあり、Aさんが抱えているかもしれない悩みにも気付けません。
- 2医療機関への受診を勧める。:医療機関の受診は、問診や観察から体の病気が疑われたときに勧めるものです。症状の中身を確かめる前に受診を勧めても、必要性の判断ができず、背景にある心理的な要因に目を向ける機会も逃します。
- 4保健室は長時間利用できないことを説明する。:保健室は長く居られないと先に伝えると、Aさんは受け止めてもらえなかったと感じ、悩みを話すきっかけを失うおそれがあります。来室が増えた変化こそ、丁寧に関わるべきサインと捉えることが大切です。
出典:第110回 保健師国家試験 午後(厚生労働省)問45(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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