2025年1月 (特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問20
リスク管理
損害保険を活用した事業活動のリスク管理に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1食品製造業を営む事業者が、製造した食品が原因で食中毒を発生させ、法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、生産物賠償責任保険(PL保険)を契約した。
- 2建設業を営む事業者が、業務中の事故で従業員が負傷するリスクに備えて、労働者災害補償保険(政府労災保険)の上乗せとして、労働災害総合保険(法定外補償)を契約した。
- 3金属製品製造業を営む事業者が、工場内に設置した機械設備が火災により損害を被るリスクに備えて、機械保険を契約した。
- 4複合商業ビルを運営する事業者が、来店客が施設の管理不備によりケガをして、法律上の損害賠償責任を負うリスクに備えて、施設所有(管理)者賠償責任保険を契約した。
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✓ これが正解3金属製品製造業を営む事業者が、工場内に設置した機械設備が火災により損害を被るリスクに備えて、機械保険を契約した。
解説
機械保険は火災による損害を補償しないので、組合せとして不適切です。
事業活動のリスクには、他人への損害賠償責任、従業員の労働災害、自社の財産の損害などがあり、それぞれに対応する損害保険が分かれています。この問は、リスクと保険の組合せが合っているかを判断します。
機械保険は、稼働中の機械設備が、設計や製作の欠陥、操作の誤り、ショートなどの電気的事故といった不測かつ突発的な事故で壊れた場合の損害を補償する保険で、火災による損害は補償の対象外です。工場の機械が火災で損害を受けるリスクには、火災保険などで備えます。機械保険を選んだ記述が最も不適切です。
製造した食品で食中毒を起こし賠償責任を負うリスクには、生産物賠償責任保険(PL保険)が対応します。業務中の従業員のケガに対し、政府労災保険の給付を超える補償をするには労働災害総合保険(法定外補償)が使えます。施設の管理不備で来店客がケガをした場合の賠償責任には、施設所有(管理)者賠償責任保険が対応します。これらは適切な組合せです。
賠償責任・労働災害・自社の財産のどれに備える保険かを先に分けると、組合せの誤りを見つけやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1食品製造業を営む事業者が、製造した食品が…:生産物賠償責任保険(PL保険)は、製造・販売した製品が原因で他人の身体や財物に損害を与え、法律上の賠償責任を負ったときに備える保険です。食品による食中毒はこの典型例なので、記述は適切です。
- 2建設業を営む事業者が、業務中の事故で従業…:労働災害総合保険の法定外補償は、業務中の事故でけがをした従業員に対し、政府労災保険の給付だけでは足りない部分を事業者が上乗せして補償するための保険です。建設業の従業員の負傷に備える使い方は適切です。
- 4複合商業ビルを運営する事業者が、来店客が…:施設所有(管理)者賠償責任保険は、施設の欠陥や管理の不備、業務中の不注意などで第三者にけがをさせたり物を壊したりしたときの賠償責任に備えます。来店客のけがに備えたこの記述は適切です。
出典:2025年1月 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定 学科試験(特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会・一般社団法人金融財政事情研究会)問20(改変:肢の番号をそろえ、表・図を文字に書き写して加工)。解説は当サイト独自のもので、日本FP協会・金融財政事情研究会とは関係ありません。
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