令和7年度下期第三種電気主任技術者試験 機械(電気技術者試験センター)問9
機械
短絡試験に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。電験三種の過去問 400問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
単相変圧器の一次側に電流計,電圧計及び電力計を接続して,短絡試験を行う。二次側を短絡し,一次側に定格周波数の電圧を供給し,電流計が30 A を示すように一次側の電圧を調整したところ,電圧計は150 V,電力計は1 350 W を示した。この変圧器の一次側からみた漏れリアクタンスの値[Ω]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。ただし,変圧器の励磁回路のインピーダンスは無視し,電流計,電圧計及び電力計は理想的な計器であるものとする。
- 11.50
- 23.50
- 34.77
- 45.00
- 55.22
答えと解説
✓ これが正解34.77
解説
Z=5.00 Ω、r=1.50 Ωで、x=√(5²-1.5²)≒4.77 Ω。
短絡試験では二次側を短絡するので、励磁回路を無視すると、一次側から見た回路は巻線抵抗 r と漏れリアクタンス x が直列になったものとみなせます。電圧計と電流計からインピーダンスの大きさが、電力計の値(ほぼ全部が巻線の銅損)から抵抗が分かります。
インピーダンスは Z=V/I=150/30=5.00 Ω です。電力計の値は抵抗で消費される電力なので、r=P/I²=1 350/30²=1 350/900=1.50 Ω です。漏れリアクタンスは x=√(Z²-r²)=√(5.00²-1.50²)=√22.75≒4.77 Ω となります。
力率から検算します。cosφ=P/(VI)=1 350/(150×30)=0.3、sinφ=√(1-0.3²)≒0.954 なので、x=Z sinφ=5.00×0.954≒4.77 Ω と同じ値です。
短絡試験は、電圧と電流でインピーダンス、電力で抵抗を求め、リアクタンスは直角三角形の関係で出す、と覚えましょう。
ほかの選択肢の解説
- 11.50:1.50 Ω は、電力計の値を電流の2乗で割った巻線抵抗です。漏れリアクタンスは、インピーダンス 5.00 Ω と抵抗 1.50 Ω を直角三角形の2辺とみて残りの辺を求めます。
- 23.50:3.50 Ω は、インピーダンス 5.00 Ω から抵抗 1.50 Ω を引き算した値です。抵抗とリアクタンスは位相が 90° ずれているので、大きさの単純な差ではなく2乗の差の平方根をとります。
- 45.00:5.00 Ω は、電圧計の 150 V を電流計の 30 A で割ったインピーダンスの大きさで、抵抗の分を含んでいます。電力計が示す消費電力から抵抗を求めて取り除く必要があります。
- 55.22:5.22 Ω は √(5.00²+1.50²)=√27.25 で、2乗を足してしまった値です。インピーダンスが斜辺にあたるので、リアクタンスは 5.00² から 1.50² を引いて平方根をとります。
出典:令和7年度下期第三種電気主任技術者試験 機械 問9(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)