令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 電力(電気技術者試験センター)問17(b)
電力
電力用コンデンサに関する問題
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定格容量750 kV・A の三相変圧器に遅れ力率0.9 の三相負荷500 kW が接続されている。
この三相変圧器に新たに遅れ力率0.8 の三相負荷200 kW を接続する場合,次の(a)及び(b)の問に答えよ。
(b) この変圧器の過負荷運転を回避するために,変圧器の二次側に設置が必要な最小の電力用コンデンサ容量の値[kvar]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
- 170
- 2256
- 3203
- 4123
- 550
答えと解説
✓ これが正解4123
解説
許容の無効電力約269 kvarとの差で、約123 kvarです。
変圧器が過負荷にならないためには、負荷の皮相電力が定格容量750 kV・A以下であればよく、電力用コンデンサは遅れの無効電力を打ち消して皮相電力を小さくします。コンデンサは有効電力を変えないので、有効電力700 kWのまま、無効電力だけを減らして考えます。
小問(a)で求めたとおり、負荷を追加した後の有効電力は 500+200=700 kW、無効電力は 242.2+150.0≒392.2 kvar で、皮相電力は約802 kV・Aと定格を超えています。皮相電力を750 kV・Aに収めるために許される無効電力は、√(750²-700²)=√(562 500-490 000)=√72 500≒269.3 kvar です。
したがって、必要な最小のコンデンサ容量は 392.2-269.3≒122.9 kvar、約123 kvarとなります。
別の方法で確かめると、123 kvarのコンデンサを入れた後の無効電力は 392.2-123=269.2 kvar で、皮相電力は √(700²+269.2²)≒750.0 kV・A となり、ちょうど定格に収まります。このとき力率は 700÷750≒0.933 です。
コンデンサは無効電力だけを減らし有効電力は変えない、と押さえて、皮相電力を定格の内側に戻すと考えると解きやすくなります。
ほかの選択肢の解説
- 170:70 kvarは、合計の700 kWを力率0.9とみなした誤りの無効電力339 kvarから、許される269 kvarを引いた値です。負荷ごとに求めた正しい無効電力392.2 kvarから引く必要があります。
- 2256:256 kvarは、既設の負荷まで力率0.8とした誤りの無効電力525 kvarから269 kvarを引いた値です。既設の500 kWは力率0.9で、正しい無効電力は392.2 kvarです。
- 3203:203 kvarは、二つの負荷の力率を入れ替えて求めた472 kvarから、許される無効電力269 kvarを差し引いた値です。力率の対応を正しくとれば無効電力は392.2 kvarで、必要量は約123 kvarです。
- 550:50は、定格容量750 kV・Aと有効電力700 kWの差をそのまま取った値です。皮相電力・有効電力・無効電力は直角三角形の関係にあるので、単純な引き算では許される無効電力は求まりません。
出典:令和7年度上期第三種電気主任技術者試験 電力 問17(b)(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
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