令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 法規(電気技術者試験センター)問7
法規
分散型電源に関する問題
選択肢を押すと、その場で答え合わせ。電験三種の過去問 400問を、解説つき・無料・登録不要で続けて解けます。
次の文章は,「電気設備技術基準の解釈」に基づく高圧連系時の系統連系用保護装置に関する記述である。
「逆変換装置を用いて連系する場合」において,「逆潮流有りの場合」の保護リレー等は,次によること。
表に規定する保護リレー等を受電点その他異常の検出が可能な場所に設置すること。
表 高圧連系時の保護リレー
| 検出する異常 | 種類 | 補足事項 |
|---|---|---|
| [(ア)]異常上昇 | 過電圧リレー | ※1 |
| [(ア)]異常低下 | 不足電圧リレー | ※1 |
| [(イ)]短絡事故 | 不足電圧リレー | ※2 |
| [(イ)]地絡事故 | [(ウ)]リレー | ※3 |
| [(エ)] | 周波数上昇リレー | ※4 |
| [(エ)] | 周波数低下リレー | |
| [(エ)] | 転送遮断装置又は[(エ)]検出装置 | ※5 ※6 |
※1:分散型電源自体の保護用に設置するリレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。
※2:[(ア)]異常低下検出用の不足電圧リレーにより検出し,保護できる場合は省略できる。
※3:構内低圧線に連系する場合であって,分散型電源の出力が受電電力に比べて極めて小さく,[(エ)]検出装置等により高速に[(エ)]を検出し,分散型電源を停止又は解列する場合又は地絡方向継電装置付き高圧交流負荷開閉器から,零相電圧を[(ウ)]リレーに取り込む場合は,省略できる。
※4:専用線と連系する場合は,省略できる。
※5:転送遮断装置は,分散型電源を連系している配電線の配電用変電所の遮断器の遮断信号を,電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し,分散型電源を解列することができるものであること。
※6:[(エ)]検出装置は,能動的方式を1方式以上含むものであって,次の全てを満たすものであること。
a)系統のインピーダンスや負荷の状態等を考慮し,必要な時間内に確実に検出することができること。
b)頻繁な不要解列を生じさせない検出感度であること。
c)能動信号は,系統への影響が実態上問題とならないものであること。
上記の記述中の空白箇所(ア)~(エ)に当てはまる組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。
| (ア) | (イ) | (ウ) | (エ) | |
|---|---|---|---|---|
| (1) | 発電電圧 | 系統側 | 電流差動 | 単独運転 |
| (2) | 発電電圧 | 系統側 | 地絡過電圧 | 逆充電 |
| (3) | 系統電圧 | 発電側 | 電流差動 | 逆充電 |
| (4) | 系統電圧 | 発電側 | 地絡過電圧 | 単独運転 |
| (5) | 発電電圧 | 系統側 | 地絡過電圧 | 単独運転 |
- 1(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 電流差動 (エ) 単独運転
- 2(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 逆充電
- 3(ア) 系統電圧 (イ) 発電側 (ウ) 電流差動 (エ) 逆充電
- 4(ア) 系統電圧 (イ) 発電側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 単独運転
- 5(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 単独運転
答えと解説
✓ これが正解5(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 単独運転
解説
(ア)発電電圧、(イ)系統側、(ウ)地絡過電圧、(エ)単独運転です。
この表は電気設備技術基準の解釈の高圧連系時の系統連系用保護装置の規定にあるもので、太陽電池などの分散型電源を逆変換装置(インバータ)を用いて高圧の配電線に連系し、逆潮流(構内から系統へ電力を送り出すこと)がある場合の保護リレーを定めています。
(ア)は発電電圧です。過電圧リレーと不足電圧リレーで見るのは、分散型電源が出す電圧の異常な上昇や低下です。補足の※1が、分散型電源自体の保護用のリレーで検出できれば省略できるとしていることも、電源の側の電圧を見ていることを示しています。
(イ)は系統側です。連系している配電線、つまり系統の側で起きた短絡事故や地絡事故を検出して、分散型電源を切り離します。※2が短絡事故の検出を発電電圧の異常低下用の不足電圧リレーで代えられるとしているのは、系統側の短絡で電圧が大きく下がるためです。
(ウ)は地絡過電圧です。※3に、地絡方向継電装置付き高圧交流負荷開閉器から零相電圧をこのリレーに取り込む、とあることが決め手で、地絡で現れる零相電圧を検出するリレーです。
(エ)は単独運転です。系統側の遮断器が開いたあとも、分散型電源だけで配電線に電気を送り続ける状態を言います。周波数上昇・低下リレーや転送遮断装置、能動的方式を含む単独運転検出装置で検出します。
よって発電電圧・系統側・地絡過電圧・単独運転の組合せです。※の補足に出てくる語を手がかりに空白を埋めると選べます。
ほかの選択肢の解説
- 1(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 電流差動 (エ) 単独運転:(ア)(イ)(エ)は合っていますが、(ウ)を電流差動としています。系統側の地絡は零相電圧を取り込んで検出するもので、表でそれを受け持つのは地絡過電圧リレーです。
- 2(ア) 発電電圧 (イ) 系統側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 逆充電:(ア)から(ウ)までは合っていますが、(エ)を逆充電としています。系統から切り離されても分散型電源が運転を続ける状態を周波数リレーや能動的方式で検出するもので、表の語は単独運転です。
- 3(ア) 系統電圧 (イ) 発電側 (ウ) 電流差動 (エ) 逆充電:四つの空白がすべて違います。電圧リレーで見るのは発電電圧、短絡・地絡は系統側の事故、零相電圧を取り込むのは地絡過電圧リレー、周波数リレーなどで検出するのは単独運転です。
- 4(ア) 系統電圧 (イ) 発電側 (ウ) 地絡過電圧 (エ) 単独運転:(ウ)と(エ)は合っていますが、(ア)を系統電圧、(イ)を発電側としています。電圧の異常は分散型電源の発電電圧について見て、短絡事故・地絡事故は連系先の系統側のものを検出します。
出典:令和6年度上期第三種電気主任技術者試験 法規 問7(電気技術者試験センター)。1問ずつ解ける形に加工しています(B問題の共通の文と図を小問ごとに複写・図と式を問題冊子から切り出して画像で掲載・1行で書ける式を字に書き直し)。解説は当サイト独自のもので、電気技術者試験センターとは関係ありません。
同じ分野の問題
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)