令和5年度 秋期 午前Ⅱ 問6
システム監査
監査調書に関する記述
内部監査部門に所属するシステム監査人が実施する監査において,監査調書に関する記述のうち,最も適切なものはどれか。
- アシステム監査人が,監査対象の詳細を記録として残しておくために,予備調査時に収集した資料だけをファイリングしたものである。
- イシステム監査人が,監査の結論に至った過程を明らかにするために,予備調査時に立てた仮説を文書化したものである。
- ウシステム監査人が行ったインタビューの記録については,口頭で入手した証拠であるので,監査調書として保存しなくてもよい。
- エシステム監査人は,作成した監査調書を所属する組織の文書管理規程に従って体系的に整理し,保管するとともに,権限のある者だけが利用できるようにする。
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✓ これが正解エシステム監査人は,作成した監査調書を所属する組織の文書管理規程に従って体系的に整理し,保管するとともに,権限のある者だけが利用できるようにする。
解説
監査調書は体系的に整理・保管し、権限のある者だけが使えるようにします。
監査調書は、システム監査人が実施した監査手続の内容、入手した監査証拠、結論に至った過程などを記録したもので、監査の結論を支える根拠になります。中には監査対象の機密情報も含まれるため、所属する組織の文書管理規程に従って体系的に整理して保管し、権限のある者だけが利用できるようにしておく必要があります。内部監査部門による監査であっても、この扱いは変わりません。監査調書については、何を記録するかと、記録をどう守るかの両面から問われます。記録の範囲を狭めたり、口頭の証拠を外したりしている記述は、根拠としての役割を損なうと考えると見分けられます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アシステム監査人が,監査対象の詳細を記録と…:予備調査で集めた資料だけを綴じたものでは、本調査で行った手続や入手した証拠、判断の過程が残りません。監査調書は監査全体の記録であり、範囲を予備調査に限る記述は狭すぎます。
- イシステム監査人が,監査の結論に至った過程…:予備調査の段階で立てた仮説を文書にしても、それは確かめる前の見立てにすぎません。結論に至った過程を示すには、実際に行った手続と、そこで得た証拠や判断を記録する必要があります。
- ウシステム監査人が行ったインタビューの記録…:インタビューで得た回答も監査証拠の一つであり、記録として残しておかなければ、後から結論の根拠を示せません。口頭で得たことを理由に、監査調書から外してよいことにはなりません。
この問題の用語
- 監査調書監査人が行った監査手続の、実施記録のことをいいます。監査意見の根拠となるもので、基準書をまとめたものではありません。
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- 内部監査組織が自分たちの仕組みを、業務の担当から離れた立場の者が点検すること。結果は改善のための見直しに使われます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 証拠あとから事実を確かめられるように残した記録のこと。法的な場面で使えるように集めて保管し調べる手順を、デジタルフォレンジックスと呼びます。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:令和5年度 秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問6
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問8:3線モデルに関する問題(内部監査)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問7:システム監査基準に関する問題(監査調書)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問5:品質管理に関する問題(部門)
- 令和7年度 秋期 午前Ⅱ 問1:“監査プログラム”の定義(証拠)
- 令和6年度 秋期 午前Ⅱ 問8:監査計画の必要性についての記述(監査証拠)
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