平成29年度 春期 午前Ⅱ 問3
システム監査
システム監査基準に関する問題
システム監査基準(平成16年)の前文に記述されている基準の利用目的はどれか。
- ア監査人の行為規範として,システム監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査を実施するために利用する基準である。
- イシステム監査人が監査上の判断の尺度として用いるために,情報セキュリティ監査基準と一体のものとして利用する基準である。
- ウ情報システムに保証を付与することを目的とした監査でなく,改善のための助言を行うことを目的とした監査に利用するための基準である。
- エ組織体の外部者に監査を依頼するシステム監査でなく,組織体の内部監査部門などが実施するシステム監査に利用するための基準である。
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✓ これが正解ア監査人の行為規範として,システム監査業務の品質を確保し,有効かつ効率的に監査を実施するために利用する基準である。
解説
平成16年の基準は、監査業務の品質を確保するための監査人の行為規範です。
システム監査基準とシステム管理基準は、誰のための物差しかを軸に見分けます。設問が引く平成16年のシステム監査基準は、前文で、システム監査業務の品質を確保し、有効かつ効率的に監査を実施することを目的とした、監査人の行為規範であると位置付けられています。つまり、監査人が監査をどう進めるべきかを定めたものです。一方、監査対象の情報システムがどうあるべきかを判断する尺度としては、別にシステム管理基準が用意されています。監査基準は監査人の行動の規範、管理基準は判断の尺度、と分けて覚えると、二つの基準の目的を取り違えずに済みます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステム監査人が監査上の判断の尺度として…:前文では、監査上の判断の尺度として用いるのは姉妹編のシステム管理基準とされています。情報セキュリティ監査基準については、この改訂で整合性を図ったと述べるにとどまり、一体のものとして利用する基準とはしていません。
- ウ情報システムに保証を付与することを目的と…:設問が引く平成16年の基準は、情報システムについて保証を与えることを目的とする監査と、改善のための助言を目的とする監査の両方を想定しています。助言を目的とする監査だけに用途を限る説明は、範囲を狭めすぎています。
- エ組織体の外部者に監査を依頼するシステム監…:この基準は、組織体の内部監査部門が行う監査だけでなく、外部の者に依頼して行う監査でも用いられることを前提にしています。内部で実施する監査だけに用途を限るという説明は、基準の想定と合いません。
この問題の用語
- システム監査基準システム監査を行う人が守るべき進め方をまとめた指針。誰がやっても同じ水準で点検できるように、手順と心構えを定めています。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 情報セキュリティ監査基準情報セキュリティ監査のやり方を定めた経済産業省の基準。保証を与える型と助言を行う型があり、判断の尺度には原則として情報セキュリティ管理基準を使います。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 改善悪いところを直して、より良い状態にすること。一度で終わらせず、計画・実行・評価・見直しを繰り返して続けるのが基本です。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
- 内部監査組織が自分たちの仕組みを、業務の担当から離れた立場の者が点検すること。結果は改善のための見直しに使われます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成29年度 春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問3
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