令和4年度 春期 午前 問60
システム監査
システム監査基準(平成30年)
監査証拠の入手と評価に関する記述のうち,システム監査基準(平成 30 年)に照らして,適切でないものはどれか。
- アアジャイル手法を用いたシステム開発プロジェクトにおいては,管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけが監査証拠として利用できる。
- イ外部委託業務実施拠点に対する監査において,システム監査人が委託先から入手した第三者の保証報告書に依拠できると判断すれば,現地調査を省略できる。
- ウ十分かつ適切な監査証拠を入手するための本調査の前に,監査対象の実態を把握するための予備調査を実施する。
- エ一つの監査目的に対して,通常は,複数の監査手続を組み合わせて監査を実施する。
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✓ これが正解アアジャイル手法を用いたシステム開発プロジェクトにおいては,管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけが監査証拠として利用できる。
解説
体裁で証拠を絞る記述が誤りです。
設問は、監査証拠の入手と評価に関する記述のうち、システム監査基準に照らして適切でないものを選ばせています。まず向きを固定します。ここで探すのは正しい記述ではなく、誤っている一つのほうです。正しい記述が三つあって、そこに紛れている言い過ぎを見つける形になります。正解は、アジャイル手法を用いた開発では管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけが監査証拠として利用できる、という記述です。軽い進め方をとる現場では重い管理文書を作らないことがあり、体裁で絞ってしまうと証拠が何も無いことになってしまいます。見るべきは体裁ではなく、結論を支えるに足る量があるか、そして監査の目的に関わり信頼できるかという中身のほうです。残る三つは基準に照らして適切な記述なので、適切でないものを選ぶこの設問では答えになりません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ外部委託業務実施拠点に対する監査において…:委託先から入手した第三者の保証報告書に依拠できると判断すれば現地調査を省略できるとしています。依拠できると判断すればという条件が付いており、範囲と信頼性を確かめたうえでの話なので適切です。
- ウ十分かつ適切な監査証拠を入手するための本…:本調査の前に、監査対象の実態を把握するための予備調査を実施するとしています。先に実態をつかんでおけば本調査の手続を絞り込めるため、これは適切な進め方に当たります。
- エ一つの監査目的に対して,通常は,複数の監…:一つの監査目的に対して通常は複数の監査手続を組み合わせて監査を実施するとしています。一つの手続で得た材料だけでは結論を支えきれないことが多く、これも適切な記述です。
この問題の用語
- 監査証拠監査人の判断を裏づける記録のこと。被監査部門から入手した運用記録などがこれで、監査人自身が作った計画書や議事録は含みません。
- システム監査基準システム監査を行う人が守るべき進め方をまとめた指針。誰がやっても同じ水準で点検できるように、手順と心構えを定めています。
- プロジェクトある目的のために期間を決めて行う、一回限りの活動。決算処理のように同じ手順を繰り返す定常業務とは区別されます。
- 外部委託業務の一部または全部を、外部の専門的な企業へ任せることです。任せる範囲や品質、費用、責任の分担を、契約で取り決めます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 委託先業務の一部を任せた相手の会社です。任せる内容や守るべき条件を契約で定め、委託した側が状況を確かめます。
出典:令和4年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問60
同じ用語が出る問題
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