平成29年度 春期 午前 問59
システム監査
監査手続に関する問題
販売管理システムにおいて,起票された受注伝票の入力が,漏れなく,かつ,重複することなく実施されていることを確かめる監査手続として,適切なものはどれか。
- ア受注データから値引取引データなどの例外取引データを抽出し,承認の記録を確かめる。
- イ受注伝票の入力時に論理チェック及びフォーマットチェックが行われているか,テストデータ法で確かめる。
- ウプルーフリストと受注伝票との照合が行われているか,プルーフリストと受注伝票上の照合印を確かめる。
- エ並行シミュレーション法を用いて,受注伝票を処理するプログラムの論理の正確性を確かめる。
答えと解説を見る
✓ これが正解ウプルーフリストと受注伝票との照合が行われているか,プルーフリストと受注伝票上の照合印を確かめる。
解説
伝票と一覧を突き合わせた証跡を確かめます。
設問は、起票された受注伝票の入力が漏れなく、かつ重複なく行われていることを確かめる監査手続を選ばせています。四つの肢はどれも実在する監査手続なので、手続として成り立つかどうかでは一件も切れません。弁別の軸は、その手続が何を確かめる道具かという一点です。設問が求めているのは、起票された枚数と入力された件数が一致するかという性質であって、処理の組み立てが意図どおりかどうかではありません。この性質を見るには、もとの伝票と入力の結果を一枚ずつ突き合わせるほかに道がありません。入力したデータをそのまま印字した一覧、すなわちプルーフリストを伝票と照合すれば、入っていない伝票も、二度入っている伝票も浮かび上がります。そして監査人が確かめるのは、その照合が実際に運用されたことを示す証跡です。件数が合うかを見る手続と、処理を試す手続を分けて考えると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア受注データから値引取引データなどの例外取…:値引きのような例外の取引を抜き出し、承認の記録があるかを見る手続です。見ているのは承認が正当かどうかであって、伝票の枚数と入力の件数が合っているかは一件も分かりません。
- イ受注伝票の入力時に論理チェック及びフォー…:監査人が用意したデータを本番の処理に流すテストデータ法で、桁や形式や整合の検査が働いているかを確かめる手続です。中身の妥当さは見られますが、そもそも入力されなかった伝票があることは検出できません。
- エ並行シミュレーション法を用いて,受注伝票…:監査人が別に用意した処理へ同じデータを流し、結果を突き合わせる手続です。処理の組み立てが意図どおりかを見る道具であり、入力されなかった伝票はどちらにも流れないので、漏れは現れません。
この問題の用語
- テスト決めたとおりに動くかを、実際に動かして確かめる作業のこと。何を確かめるかによって移行テスト、システムテストなどと呼び分けます。
出典:平成29年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59
この解説に誤りを見つけたら教えてください。直して、直した記録を残します。誤りを報告する(メールが開きます)