令和2年度 10月 午前 問62
システム戦略
企画プロセスで実施すべきもの
共通フレーム 2013 によれば,企画プロセスで実施すべきものはどれか。
- ア市場,競合など事業環境を分析し,企業の情報戦略と事業目標の関係を明確にする。
- イシステムのライフサイクルの全期間を通して,システムの利害関係者を識別する。
- ウ人間の能力及びスキルの限界を考慮して,利用者とシステムとの間の相互作用を識別する。
- エ利害関係者の要件が正確に表現されていることを,利害関係者とともに確立する。
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✓ これが正解ア市場,競合など事業環境を分析し,企業の情報戦略と事業目標の関係を明確にする。
解説
事業環境の分析と情報戦略の位置づけが該当します。
共通フレーム 2013 は情報システムに関わる作業を段階に分けて並べており、企画プロセスはその最上流に位置します。ここで求められているのは、これからどんな情報システムに投資するかを、経営の目的と結びつけて決めていく作業です。ですからこの段階では、外の環境と自社の情報戦略を一度読み合わせて、事業の目標との関係を明らかにする活動が要となります。具体的には、市場や競合の動きを整理して、自社が置かれた立場と伸ばしたい方向を書き出し、それを支えるために情報化がどんな役割を果たすのかを結びつけます。一方、利害関係者の識別そのものや、要件を正確に表現して合意する作業、あるいは人間の能力に合わせた画面の作り込みは、企画より下流の別の段階に置かれています。上流での判断材料をそろえるという役割で見分けるのが近道です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステムのライフサイクルの全期間を通して…:システムのライフサイクルの全期間を通して、利害関係者を識別する活動だと書かれています。これは要件定義プロセスの活動なので、企画プロセスの中身として選ぶ形にはなりません。
- ウ人間の能力及びスキルの限界を考慮して,利…:人間の能力とスキルの限界を考慮して、利用者とシステムとの相互作用を識別する作業だと書かれています。画面や操作の作り込みに関わる下流の要件定義の内容で、上流で外の環境を分析する企画の作業ではありません。
- エ利害関係者の要件が正確に表現されているこ…:利害関係者の要件が正確に表現されていることを、利害関係者とともに確立する作業だと書かれています。要件を固める合意の作業は要件定義に置かれる中心の役割で、企画プロセスの中身とは違います。
この問題の用語
- 共通フレームシステムの企画から運用までの作業と役割を、共通の言葉で並べた指針です。発注する側と受ける側で認識がずれないようにするために使います。
- 企画プロセス経営上のニーズと、業務上の課題を明らかにする工程です。共通フレームではここでシステム化計画を立て、作る仕事はまだ始めません。
- 情報戦略情報をどう活かして経営の目標に近づくかを定める方針です。立てるときは、中長期の経営計画と必ず足並みをそろえます。
- 分析集めたデータを細かく分けて、何がどう関わっているかを読み取ること。量が増えるほど、扱う道具も考え方も変わります。
- 利害関係者決定や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織のこと。利用者や株主、取引先などが含まれ、ステークホルダとも呼ばれます。
出典:令和2年度 10月 応用情報技術者試験 午前 問62
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 春期 午前 問65:ビジネス分析の達成目標の一つ(企画プロセス)
- 令和5年度 秋期 午前 問65:要求事項に関する問題(利害関係者)
- 令和5年度 春期 午前 問66:共通フレームに関する問題(共通フレーム)
- 令和2年度 10月 午前 問61:投資効果に関する問題(情報戦略)
- 平成23年度 特別 午前 問64:要件定義プロセスで行う作業(企画プロセス)
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