平成23年度 秋期 午前 問62
システム戦略
業務モデルを定義する目的
情報戦略における全体最適化計画策定の段階で,業務モデルを定義する目的はどれか。
- ア企業の全体業務と使用される情報の関連を整理し,情報システムのあるべき姿を明確化すること
- イシステム化の範囲や開発規模を把握し,システム化に要する期間,開発工数,開発費用を見積もること
- ウ情報システムの構築のために必要なハードウェア,ソフトウェア,ネットワークなどの構成要素を洗い出すこと
- エ情報システムを実際に運用するために必要なユーザマニュアルや運用マニュアルを作成するために,業務手順を確認すること
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✓ これが正解ア企業の全体業務と使用される情報の関連を整理し,情報システムのあるべき姿を明確化すること
解説
全体の業務と情報の関係を整理し、あるべき姿を描くためです。
設問は段階を名指ししています。全体最適化計画を策定する段で業務モデルを定義するのは何のためか、という問いです。業務モデルとは、会社の業務と、そこで使われる情報との関係を、個別のシステムから離れて一枚に描いた図のことを指します。会社全体を見渡すための道具ですから、その目的は、企業の全体業務と使用される情報の関連を整理し、情報システムのあるべき姿を明確化することになります。ここで効く物差しは、その段階で何がすでに決まっているか、の一点です。全体最適化を図る段では、どの業務をどうシステム化するかがまだ定まっていません。対象が定まっていない以上、金額や期間を数えることも、基盤の部品を選ぶことも、利用者向けの手引を用意することもできません。段階を問う設問では、その段でまだ決まっていない事柄を目的に選ばない、という読み方が決め手になります。部門ごとに別々に作れば、同じ情報を重ねて持つ形になり、会社全体としては無駄が生じます。それを避けるために、最初に全体の姿を一枚へ整理します。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イシステム化の範囲や開発規模を把握し,シス…:システム化の範囲や開発の規模をつかみ、期間や工数、費用を見積もる作業は、個別のシステム化計画で行います。全体を見渡す段ではまだ対象が定まっておらず、数えようがありません。
- ウ情報システムの構築のために必要なハードウ…:必要なハードウェアやソフトウェア、ネットワークといった構成要素を洗い出すのは、設計の段に入ってからの仕事です。会社全体の姿を描く段では、そこまで降りていきません。
- エ情報システムを実際に運用するために必要な…:利用者向けの手引や運用の手引をつくるために業務手順を確かめるのは、導入と運用の準備にあたります。計画を立てる段よりもずっと後ろに置かれる作業です。
この問題の用語
- システム化計画何を、いつまでに、どれだけの費用で作るかを描いた計画です。共通フレーム2013では、これを立案するのが企画プロセスの仕事です。
- 情報戦略情報をどう活かして経営の目標に近づくかを定める方針です。立てるときは、中長期の経営計画と必ず足並みをそろえます。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 業務手順仕事をどの順で進めるかを決めた取り決めです。文書にしておくと、担当者が替わっても同じやり方と品質で仕事を進められます。
出典:平成23年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問62
同じ用語が出る問題
- 令和4年度 秋期 午前 問66:請負型の契約に関する問題(システム化計画)
- 令和2年度 10月 午前 問62:企画プロセスで実施すべきもの(情報戦略)
- 令和元年度 秋期 午前 問65:要件定義プロセスで行うこと(システム化計画)
- 平成30年度 春期 午前 問61:共通フレームに関する問題(業務手順)
- 平成28年度 秋期 午前 問65:非機能要件項目(業務手順)
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