平成28年度 秋期 午前 問13
システム構成要素
クラスタソフトウェアを用いた評価
仮想サーバの冗長化設計における可用性評価に関する記述のうち,クラスタソフトウェアを用いた評価として,適切なものはどれか。
- アOS,アプリケーション及びハードウェアの障害に対応し,障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので,切替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。
- イ仮想サーバを停止させずに物理サーバ間で仮想サーバを移動することが可能となるので,メンテナンスなど業務移行の際も含めて業務の停止が全く許容できない場合に有効である。
- ウ物理サーバに備わっている機能を利用するので,ハードウェアの障害にだけ対応し,障害時に業務停止が許容される場合に有効である。
- エ物理サーバのリソース(CPU,メモリなど)をブロック単位に物理的に分割し,あるブロックの障害が他のブロックに影響しないようにするので,障害時に業務の停止が許容できない場合に有効である。
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✓ これが正解アOS,アプリケーション及びハードウェアの障害に対応し,障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので,切替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。
解説
ソフトが見張り、生きたサーバへ自動で引き継ぎます。
クラスタとは、複数のサーバを束ねて一つの塊のように扱う構成のことです。束ねる役目を担うのがクラスタソフトウェアで、ここが評価の分かれ目になります。監視しているのがソフトウェアなので、装置が壊れた場合だけでなく、OS が止まった場合や、業務のアプリケーションだけが応答しなくなった場合にも異常を検知できます。異常を見つけると、処理を生きているサーバへ自動的に引き渡します。引き渡しの間はいったん処理が途切れますが、その時間は短く抑えられるので、切替えの時間が短く安定した運用を求める場面に向きます。可用性を評価するときは、何を守れるのか、そして誰が異常に気づくのかという二点で他の手段と比べると整理できます。装置の二重化は装置の故障までしか見えませんし、計画的に移し替える技術は、突然倒れた相手には使えません。設問が評価の対象として名指ししているのはクラスタソフトウェアなので、主語で切ることが正解への近道です。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ仮想サーバを停止させずに物理サーバ間で仮…:稼働させたまま別の物理サーバへ移す技術の説明です。保守の際に業務を止めずに済ませる用途では強力ですが、移す元が突然倒れた後では使えないため、障害への備えとしては評価が別になります。
- ウ物理サーバに備わっている機能を利用するの…:物理サーバがもとから備えている冗長の機能を使う評価です。電源や記憶装置の二重化などが該当し、守れるのは装置の故障までです。OS や業務プログラム側の異常には気づけません。
- エ物理サーバのリソース(CPU,メモリなど…:資源を区画へ物理的に切り分け、ある区画の障害を他へ波及させない構成の評価です。閉じ込めることはできますが、倒れた区画で動いていた処理を別の区画が引き取る話までは含みません。
この問題の用語
- 可用性使いたいときに情報や仕組みを使える状態が保たれていること。情報セキュリティの三要素の一つで、システムでは稼働率で表します。
- 移行いまのシステムから新しいシステムへ、業務とデータを移し替えることです。切り替えの手順と、途中で起きる問題の備えが要になります。
出典:平成28年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問13
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問55:サービス可用性管理に関する問題(可用性)
- 令和7年度 春期 午前 問55:サービス可用性に関する問題(可用性)
- 令和5年度 秋期 午前 問56:可用性に関する問題(可用性)
- 令和5年度 春期 午前 問55:継続的改善の説明(可用性)
- 令和4年度 秋期 午前 問30:ACID特性に関する問題(可用性)
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