平成25年度 春期 午前 問59
システム監査
システム監査に関する問題
情報システム部が開発し,経理部が運用している会計システムの運用状況を監査するシステム監査チームの体制についての記述のうち,適切なものはどれか。
- ア会計システムは企業会計に関する各種基準に準拠しているので,システム監査チームには公認会計士を含めなければならない。
- イ会計システムは機密性の高い情報を扱うので,システム監査チームは経理部長直属としなければならない。
- ウ経理部との癒着を防ぐために,システム監査チームのメンバは毎年入れ替えなければならない。
- エ独立性を担保するために,システム監査チームは情報システム部にも経理部にも所属しない者で組織しなければならない。
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✓ これが正解エ独立性を担保するために,システム監査チームは情報システム部にも経理部にも所属しない者で組織しなければならない。
解説
対象のどちらにも属さない者で組みます。
システム監査で生命線になるのは独立性です。自分の仕事を自分で採点しない、という一言に尽きます。設問が二つの部署をわざわざ並べたのには意味があります。会計システムを作ったのが情報システム部で、動かしているのが経理部ですから、どちらも監査を受ける側だからです。その中の人を監査する側に混ぜれば、自分たちの仕事に点を付けることになり、都合の悪い指摘を出しにくくなります。ですから、どちらにも属さない人で組むという体制が、そのまま答えになります。独立性には二つの面があると整理されます。身分のうえで対象から離れていることと、公正で偏らない態度で臨むことです。設問が問うているのは前者のほうです。なお監査を担う部門は、対象より上に立つよう経営者の直属に置くのが定石とされます。誰の指揮を受ける立場かで、出せる指摘の範囲が決まってしまうからです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア会計システムは企業会計に関する各種基準に…:帳簿を確かめる監査と、情報システムを確かめる監査は別の営みです。必要に応じて専門家の助けを借りるのは構いませんが、加えなければ成り立たないとまでは言えません。
- イ会計システムは機密性の高い情報を扱うので…:動かしている部署の長の指揮下に入れば、都合の悪い指摘を出しにくくなります。機密性が高いからという理由づけが、もっともらしく見えるところが厄介です。
- ウ経理部との癒着を防ぐために,システム監査…:長く関わることでなれ合いが生まれるのを避ける考え方はありますが、一年ごとと決め打つ根拠はありません。むしろ業務への理解が育たず、質が落ちかねません。
この問題の用語
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 独立性監査する人が、監査される側から切り離されている状態のことです。所属を内部監査部門にするなど、外から見て分かる形が求められます。
- 情報システム業務に必要なデータを集め、処理し、伝えるための仕組み全体です。コンピュータや通信網だけでなく、それを使う人や業務の手順も含みます。
- 会計お金の動きを記録し、まとめて報告する仕事のことをいいます。在庫の評価のしかたなど、決められた方法に従って計算します。
- 機密性許された人だけが情報に触れられる状態が保たれていること。完全性・可用性と並ぶ、情報セキュリティの三つの性質の一つです。
- 組織目的を果たすために、人が役割を分けて集まったまとまりのことです。分け方には機能別、事業部制、マトリックスなどの形があります。
出典:平成25年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問62:SOAの説明(会計)
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(システム監査)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(独立性)
- 令和6年度 秋期 午前 問57:入出力データの管理方針の例(機密性)
- 令和2年度 10月 午前 問59:システム監査人が採るべき行動(独立性)
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