平成24年度 春期 午前 問59
システム監査
システム監査人の責任
監査において発見した問題に対するシステム監査人の責任として,適切なものはどれか。
- ア発見した問題を監査依頼者に報告する。
- イ発見した問題をシステムの利用部門に通報する。
- ウ発見した問題を被監査部門に是正するよう命じる。
- エ発見した問題を自ら是正する。
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✓ これが正解ア発見した問題を監査依頼者に報告する。
解説
確かめて監査依頼者へ報告するまでが責任です。
この設問は、監査の場で問題を見つけたあと、システム監査人がどこまで行うのかを尋ねています。見分けの軸は、その行いが独立性を保てる範囲に収まっているか、という一点になります。システム監査人は、作る側からも運用する側からも離れた立場で、決めごとが働いているかを確かめ、その結果を監査を依頼した側へ報告します。持っているのは意見を述べる力までで、相手を動かす指揮の力ではありません。ですから、発見した問題を監査依頼者に報告する、という行いが責任の範囲に当たります。ここまで厳しく線を引くのは、監査の値打ちが独立していることからしか生まれないからです。作る側や運用する側と少しでも一体になってしまうと、問題を見つけても書けない立場に変わってしまいます。助言はしても手は出さない、という言い方で覚えておくと崩れません。なお、報告した後も仕事が残ります。改善が実際に行われたかを確かめるところまでは責任の範囲で、これをフォローアップと呼びます。ただしそれも確かめる行いであって、行わせる行いではありません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ発見した問題をシステムの利用部門に通報す…:上げる先が違っています。結果は監査を依頼した側へ届けるのが筋で、横にある部門へ直に流すと、本来の指示の道筋を飛び越えることになり、受け取った側も動きようがありません。
- ウ発見した問題を被監査部門に是正するよう命…:直せと言い渡す力を持っていません。できるのは、事実を示して改善を促すところまでで、何をいつどこまで直すかを決めるのは経営を担う側と、監査を受けた部門です。
- エ発見した問題を自ら是正する。:自分で手を入れてしまうと、後日その部分を自分で確かめることになり、離れた立場が崩れます。自らの仕事を自ら点検する形になれば、監査そのものが信じてもらえなくなります。
この問題の用語
- 独立性監査する人が、監査される側から切り離されている状態のことです。所属を内部監査部門にするなど、外から見て分かる形が求められます。
- フォローアップ監査での指摘に対して行われた改善を、後から確かめることです。報告書を出して終わりにせず、直ったかどうかまで見に行きます。
- システム監査情報システムが安全で正しく使われているかを、担当から独立した立場で点検し報告すること。直すべきところを見つけて伝えます。
- 監査人システム監査を行う人。作る側や運用する側から独立した立場を保ち、自分では作らずに規程や記録を見て確かめます。
- 被監査部門監査を受ける側の部門のことです。求められた調査には応じますが、存在しない証憑を作ったり、監査の項目を自分で決めたりはしません。
出典:平成24年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問59
同じ用語が出る問題
- 令和7年度 秋期 午前 問59:監査人が行うフォローアップ(フォローアップ)
- 令和7年度 秋期 午前 問58:システム監査基準に関する問題(独立性)
- 令和7年度 春期 午前 問59:システム監査における“監査手続”(監査人)
- 令和7年度 春期 午前 問58:ウォークスルー法の説明(システム監査)
- 平成30年度 春期 午前 問59:システム監査規程の最終的な承認者(被監査部門)
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