平成24年度 秋期 午前 問60
システム監査
営業債権管理業務に関する内部統制
営業債権管理業務に関する内部統制のうち,適切なものはどれか。
- ア売掛金回収条件の設定は,営業部門ではなく,審査部門が行っている。
- イ売掛金の消込み入力と承認処理は,販売を担当した営業部門が行っている。
- ウ顧客ごとの与信限度の決定は,審査部門ではなく,営業部門の責任者が行っている。
- エ値引き・割戻し処理は,取引先の実態を熟知している営業部門の担当者が行っている。
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✓ これが正解ア売掛金回収条件の設定は,営業部門ではなく,審査部門が行っている。
解説
回収条件は営業部門ではなく審査部門が決めます。
内部統制の柱は職務分掌です。ある決定によって得をする立場の人が、その決定を自分で下していないか。この一点で記述を切ります。営業債権を扱う場面では、売上を伸ばしたいという動機をもつ営業部門が、売掛金の条件や限度や承認まで握ってはいけない、ということになります。適切なのは、売掛金の回収条件の設定を、営業部門ではなく審査部門が行っている状況です。支払の期日や手段を自分の都合で緩められると、回収できない売上が積み上がっていきます。利害から離れた部門が決めることで、そこにブレーキが効くわけです。残る三つは、三つとも同じ形をしていて、いずれも営業部門が握っている状況を述べています。一つだけ向きの違う記述があるときは、まずそこを疑ってみてください。また、現場をよく知っている人がやる方が正確だという理屈で選ばないことも大切です。守ろうとしているのは正確さではなく、都合よく動かせない仕組みだからです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ売掛金の消込み入力と承認処理は,販売を担…:入力する人と承認する人が同じ部門に、しかも販売を担当した当人の側にあります。実際には入金が無いのに消し込むといったことができてしまいますので、両者は分ける必要があります。
- ウ顧客ごとの与信限度の決定は,審査部門では…:取引先ごとに認める上限は、売る側の利害が最も強く出るところです。利害から離れた部門が決めるのが筋であり、責任者が行うと書かれていても、部門が同じであれば効き目は薄いままです。
- エ値引き・割戻し処理は,取引先の実態を熟知…:値引きや割戻しは、売掛金を直接減らす処理です。取引先の実態を熟知しているという理由はもっともらしく見えますが、知っていることと承認してよいことは別で、別部門の承認が必要です。
この問題の用語
- 内部統制不正やミスを防ぐため、承認や記録、点検といった手続きを業務そのものに組み込んでおく社内の仕組み。整備と運用の最終責任は経営者が負います。
- 職務分掌一人に権限が集まらないよう、担当を分けて互いにけん制させる考え方。不正やミスが起きにくい形にする狙いがあります。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成24年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問60
同じ用語が出る問題
- 令和5年度 秋期 午前 問60:ITへの対応に関する問題(内部統制)
- 令和5年度 春期 午前 問60:内部統制に関する問題(内部統制)
- 平成30年度 春期 午前 問57:内部統制に関する問題(職務分掌)
- 平成27年度 秋期 午前 問60:営業債権管理業務に関する内部統制(職務分掌)
- 平成26年度 秋期 午前 問44:職務分掌に関する問題(職務分掌)
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