平成22年度 春期 午前 問77
企業活動
安全在庫に関する問題
X 社では,(1) 〜 (4) に示す算定方式で在庫補充量を決定している。第 n 週の週末時点での在庫量を B [n],第 n 週の販売量を C [n] としたとき,第 n 週の週末に発注する在庫補充量の算出式はどれか。ここで,n は 3 以上とする。
〔在庫補充量の算定方式〕
(1) 週末ごとに在庫補充量を算出し,発注を行う。在庫は翌週の月曜日に補充される。
(2) 在庫補充量は,翌週の販売予測量から現在の在庫量を引き,安全在庫量を加えて
算出する。
(3) 翌週の販売予測量は,先週の販売量と今週の販売量の平均値とする。
(4) 安全在庫量は,翌週の販売予測量の 10%とする。- ア(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n]
- イ(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n−1]
- ウ(C[n−1]+C[n])/2+C[n]×0.1−B[n]
- エ(C[n−2]+C[n−1])/2+C[n]×0.1−B[n]
答えと解説を見る
✓ これが正解ア(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n]
解説
予測量を1.1倍して在庫量を引いた式です。
箇条書きで与えられた条件は、番号の順に一行ずつ式へ写していくと迷いません。まず翌週の販売予測量は、先週と今週の販売量の平均だと決められています。第n週を今週とみれば先週は第n−1週ですから、予測量は(C[n−1]+C[n])/2と置けます。次に安全在庫量は、その予測量の10%ですので、予測量に0.1を掛けたものです。補充量は、予測量から現在の在庫量を引き、安全在庫量を加えて算出します。算出するのは週末ですから、現在の在庫量は第n週の週末時点、すなわちB[n]になります。ここまでを並べると、予測量−B[n]+予測量×0.1です。予測量でくくれば予測量×1.1−B[n]に畳めますから、平均に1.1を掛けてB[n]を引いた式が求めるものになります。くくれるのは安全在庫の基準が予測量そのものだからで、基準が別の量であれば畳めません。畳めるかどうかが、よく似た式どうしを分ける検算になります。添字は、今週をnと紙に書いてから先週をn−1、翌週をn+1と順に埋めると読み違えにくくなります。なお設問がnを3以上と断っているのは、n−1の実績が存在するようにするためです。こうして予測量に上乗せして持つ余裕が安全在庫であり、需要のぶれに備える量として在庫管理で扱われます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- イ(C[n−1]+C[n])/2×1.1−…:差し引く在庫量が一週前の週末の値になっています。週末ごとに算出すると定められている以上、使うのは今の在庫であり、この式では今週の月曜日に補充された分と今週売れた分が持ち高に反映されません。
- ウ(C[n−1]+C[n])/2+C[n]…:安全在庫の基準を今週の実績販売量に取っています。定められているのは翌週の予測量の一割ですから、予測が上下したときに余裕の量が追随せず、予測量でくくって畳むこともできません。
- エ(C[n−2]+C[n−1])/2+C[…:平均を取る二週が一週ずつ古いほうへずれており、さらに安全在庫の基準も今週の実績になっています。二か所が同時に定めから外れています。
出典:平成22年度 春期 応用情報技術者試験 午前 問77
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