令和3年度 春期 午前Ⅱ 問19
技術戦略マネジメント
将来の科学技術の進歩の予測などについて,専門家などに対するアンケートを実施し,その結果をその都度回答者にフィードバックすることによって,ばらばらの予測を図のように収束させる方法はどれか。
アンケートごとの回答分布(原典は図。3段のグラフ。縦軸は回答者数,横軸は実現時期(年)で目盛は2025,2030,2035,2040,2045,2050。各段の下方四分位数・メジアン・上方四分位数の位置を目分量で書き写した):
- 第1回アンケート:下方四分位数 2025年付近,メジアン 2030年と2035年の間,上方四分位数 2050年付近(幅が広い)
- 第2回アンケート:下方四分位数 2025年と2030年の間,メジアン 2035年付近,上方四分位数 2040年付近(幅が狭まる)
- 第3回アンケート:下方四分位数 2030年付近,メジアン 2035年付近,上方四分位数 2040年付近(さらに狭まり,山が高くなる)
- アゴードン法
- イデルファイ法
- ウミニマックス法
- エモンテカルロ法
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✓ これが正解イデルファイ法
解説
専門家へのアンケートを繰り返し、結果を返して予測を収束させる方法です。
デルファイ法は、複数の専門家に同じテーマのアンケートを行い、その集計結果を回答者にフィードバックしたうえで再び回答してもらうことを繰り返す予測手法です。見分ける軸は、アンケートの繰返しとフィードバックによって意見を収束させるかどうかです。図では、第1回のアンケートは下方四分位数が2025年付近、上方四分位数が2050年付近と幅が広いのに対し、第2回、第3回と進むにつれて四分位数の幅が狭まり、メジアンの付近に回答が集まっていきます。回答者が全体の傾向を見て自分の予測を見直すことで、ばらばらだった予測が収束していく様子を表しています。科学技術の将来予測のように、過去のデータだけでは見通しにくいテーマで使われます。繰り返して収束させる、という一点で見分けると迷いません。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- アゴードン法:ゴードン法は、参加者には本当のテーマを伏せ、抽象的な機能だけを示して自由に発想させるアイデア発想法です。新しいアイデアを生み出すための手法であり、アンケートの繰返しで予測を収束させる方法ではありません。
- ウミニマックス法:ミニマックス法は、不確実な状況での意思決定で、各案の最悪の場合の損失に着目し、その最大の損失が最も小さくなる案を選ぶ考え方です。意思決定の基準であり、専門家の予測を集めて収束させる方法ではありません。
- エモンテカルロ法:モンテカルロ法は、乱数を使って確率的な事象の試行を多数回繰り返し、その結果から解や分布を近似的に求めるシミュレーションの手法です。人の判断を集めるアンケートとは関係がなく、意見の収束を表す方法ではありません。
出典:令和3年度 春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問19
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