平成27年度 秋期 午前Ⅱ 問1
情報システム戦略
IT投資マネジメントに関する問題
IT投資マネジメントを,プロジェクト単位での最適化を目的とする個別プロジェクトマネジメントと企業レベルの最適化を目的とする戦略マネジメントの二つに分類した場合,戦略マネジメントでの実施項目はどれか。
- ア実施中のプロジェクトの評価を行い,全社IT統括部門に進捗状況などを報告した上で,必要に応じて実施計画を修正する。
- イ全社IT投資計画を基にプロジェクトの実施計画を策定し,投資目的・目標の設定と,投資額の見積りを行い,予算の配分を判断する。
- ウ全社規模でのIT投資評価の方法や,複数のプロジェクトから成るIT投資ポートフォリオの選択基準を決定し,全社IT投資テーマを起案する。
- エプロジェクトが完了してから一定期間が経過した後,実施計画段階で設定した効果目標が達成されているか否かを実績に基づいて検証する。
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✓ これが正解ウ全社規模でのIT投資評価の方法や,複数のプロジェクトから成るIT投資ポートフォリオの選択基準を決定し,全社IT投資テーマを起案する。
解説
全社の評価方法や投資の組合せの基準を決めるのが戦略マネジメントです。
見分ける軸は、その作業が一つのプロジェクトの中で完結するか、企業全体を見渡して決めるものかです。設問は、プロジェクト単位の最適化をめざす個別プロジェクトマネジメントと、企業レベルの最適化をめざす戦略マネジメントに分けています。全社規模でのIT投資評価の方法を定めること、複数のプロジェクトから成るIT投資ポートフォリオの選択基準を決めること、全社IT投資テーマを起案することは、どれも特定のプロジェクトに属さず、企業全体の投資の方向と配分の物差しを決める作業です。これが戦略マネジメントの仕事に当たります。残りの肢は、計画、実施中、完了後という一つのプロジェクトの時間の流れに沿った作業です。全社の物差しを作るのが戦略側、その物差しで個々の案件を回すのが個別側、と覚えると見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- ア実施中のプロジェクトの評価を行い,全社I…:実施中のプロジェクトを評価し、進捗を全社IT統括部門へ報告して計画を直す作業は、一つの案件の途中経過を管理するものです。報告先が全社部門であっても、対象は個別のプロジェクトなので個別プロジェクトマネジメントの側に入ります。
- イ全社IT投資計画を基にプロジェクトの実施…:全社IT投資計画を受けて、プロジェクトの実施計画を立て、目標と投資額を見積もって予算配分を判断する作業です。全社計画は前提として使っているだけで、中身は一つの案件の計画づくりなので、個別プロジェクトマネジメントに当たります。
- エプロジェクトが完了してから一定期間が経過…:完了から一定期間がたった後に、計画段階で決めた効果目標の達成を実績で確かめるのは、一つのプロジェクトの事後評価です。案件ごとに行う検証であり、全社の評価方法や選択基準を決める作業ではありません。
この問題の用語
- 投資将来の利益を見込んで、設備や仕組みにお金を使うことです。使った額を何年で取り戻せるかを見て、いくつかの案を比べます。
- プロジェクトマネジメント期限のある一回限りの活動を目的どおりに終わらせるための管理。作業を分けて洗い出し、日程や費用や人の計画を立てて進めます。
- 部門組織の中で、仕事の種類や担当ごとに分けられたまとまりです。専門ごとに分ける分け方と、製品や地域ごとに分ける分け方があります。
出典:平成27年度 秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問1
同じ用語が出る問題
- 令和6年度 春期 午前Ⅱ 問14:APIエコノミーの事例(部門)
- 令和3年度 春期 午前Ⅱ 問1:DX推進指標の説明(部門)
- 令和元年度 秋期 午前Ⅱ 問6:LBOの説明(部門)
- 平成29年度 秋期 午前Ⅱ 問3:システム管理基準に関する問題(部門)
- 平成23年度 秋期 午前Ⅱ 問5:BABOKの説明(プロジェクトマネジメント)
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