第37回 問題45
地域福祉と包括的支援体制
厚生労働省が発表した「地域福祉(支援)計画策定状況等の調査結果概要」(令和5年4月1日時点)に示された地域福祉(支援)計画の策定状況に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1地域福祉支援計画を策定済みでない都道府県も存在している。
- 2地域福祉計画の策定済み市町村の割合は,市部よりも町村部の方が高い。
- 3「包括的な支援体制の整備に関する事項」について,いずれかの項目を計画に位置付けている市町村は,8割を超えている。
- 4計画期間を3年とする市町村が最も多い。
- 5計画の評価実施体制を構築している市町村は全体の2割程度である。(注) 令和6年能登半島地震の影響により調査への対応が困難となった市町については,調査結果に当該市町は含まれていない。
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✓ これが正解3「包括的な支援体制の整備に関する事項」について,いずれかの項目を計画に位置付けている市町村は,8割を超えている。
解説
包括的な支援体制の事項を計画に位置付けた市町村は8割を超えています。
地域福祉計画は、社会福祉法に基づいて市町村が策定する計画で、都道府県は市町村を支える地域福祉支援計画を策定します。2018年4月施行の社会福祉法の改正で策定が努力義務となり、包括的な支援体制の整備に関する事項も計画に盛り込む事項に加わりました。この問は、厚生労働省の調査結果概要(令和5年4月1日時点)の数字で判断します。
調査結果では、包括的な支援体制の整備に関する事項(3つの項目)のいずれかを計画に位置付けている市町村は1,301市町村で、策定済み市町村の87.2%でした。8割を超えているとする記述が最も適切です。3つの項目をすべて計画に盛り込んでいる市町村も927市町村(62.1%)ありました。
ほかの数字も見ておきます。都道府県の地域福祉支援計画は47都道府県すべてで策定済みです。市町村の地域福祉計画は策定済みが全体の85.9%で、市区部と町村部を比べると市区部の方が高くなっています。計画の期間は5年としている市町村が7割を超えて最も多く、評価の体制は、定期的に点検している市町村のうち6割ほどが評価委員会等を設けています。覚え方は、都道府県は全て策定済み、市部の方が策定率が高い、計画期間は5年が主流、包括的支援体制の事項は8割超、の4点を軸にすることです。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1地域福祉支援計画を策定済みでない都道府県…:調査結果では、47都道府県のすべてが地域福祉支援計画を策定済みで、策定率は100%です。策定していない都道府県が存在するという記述は、この結果と合いません。
- 2地域福祉計画の策定済み市町村の割合は,市…:策定済みの市町村の割合は市区部が95.9%、町村部が77.1%でした。町村部の方が高いという記述は大小が逆で、規模の小さい町村ほど策定が進んでいない傾向がみられます。
- 4計画期間を3年とする市町村が最も多い。:計画の期間を3年としている市町村は多数派ではありません。調査では1,092市町村、割合でいえば73.2%が5年の計画期間を採っており、5年が最多です。
- 5計画の評価実施体制を構築している市町村は…:計画を定期的に点検している市町村のうち、627市町村(62.7%)が評価委員会等を置いて評価実施体制を構築していました。2割程度という水準を大きく上回っています。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題45。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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