第37回 問題44
地域福祉と包括的支援体制
「令和6年版地方財政の状況」(総務省)に示された2022年度(令和4年度)の民生費などに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
- 1市町村の目的別歳出決算額の構成比は,大きい方から,民生費,総務費,教育費の順となっている。
- 2目的別歳出決算額において,都道府県では,2012年(平成24年)以降,災害救助費が一貫して増加している。
- 3市町村と都道府県の目的別歳出決算額に占める民生費の割合を比較すると,都道府県の方が大きい。
- 4目的別歳出決算額において,都道府県の民生費では,社会福祉費の割合が最も大きい。
- 5目的別歳出決算額において,市町村の民生費では,生活保護費の割合が最も大きい。
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✓ これが正解1市町村の目的別歳出決算額の構成比は,大きい方から,民生費,総務費,教育費の順となっている。
解説
市町村の目的別歳出は、民生費、総務費、教育費の順に大きくなっています。
地方公共団体の歳出は、行政の目的ごとに分けた目的別歳出と、人件費や扶助費のように経費の性質で分けた性質別歳出の2通りで整理されます。民生費は、児童・高齢者・障害者の福祉や生活保護など、社会福祉のために使われる経費で、目的別歳出の区分の一つです。この問は、総務省がまとめる地方財政の状況(いわゆる地方財政白書)が示す2022年度決算の姿で判断します。
令和6年版の公表資料では、目的別歳出の構成比は、都道府県では教育費、民生費、商工費の順、市町村では民生費、総務費、教育費の順と示されています。したがって、市町村で民生費、総務費、教育費の順とする記述が正しいものです。市町村は児童福祉や生活保護など、住民に身近な福祉の実施を広く担っているため、民生費の比重が最も大きくなります。
民生費の中身も、団体の種類によって違います。同じ資料では、都道府県の民生費は老人福祉費の構成比が最も大きく、市町村の民生費は児童福祉費の構成比が最も大きいとされています。覚え方としては、目的別歳出の首位は都道府県が教育費、市町村が民生費、民生費の内訳の首位は都道府県が老人福祉費、市町村が児童福祉費と、2つの組で押さえておくと判断しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2目的別歳出決算額において,都道府県では,2012年(平成24年)以降,災害救助費が一貫して増加している。:災害救助費は、大きな災害が起きた年に膨らみ、災害の少ない年には小さくなるという、災害の発生状況に左右されて増減する経費です。2012年以降に一貫して増え続けるような性質のものではありません。
- 3市町村と都道府県の目的別歳出決算額に占める民生費の割合を比較すると,都道府県の方が大きい。:民生費の決算額は市町村が都道府県の約2.7倍にのぼり、目的別歳出の中で民生費が首位に立つのも市町村です。都道府県は教育費が首位なので、民生費の割合が大きいのは市町村の側です。
- 4目的別歳出決算額において,都道府県の民生費では,社会福祉費の割合が最も大きい。:都道府県の民生費の内訳で構成比が最も大きいのは老人福祉費で、社会福祉費はそれに続く位置にあります。社会福祉費が首位とする記述は、内訳の順位を取り違えています。
- 5目的別歳出決算額において,市町村の民生費では,生活保護費の割合が最も大きい。:市町村の民生費の内訳では児童福祉費が最も大きく、社会福祉費、老人福祉費、生活保護費の順に続きます。生活保護費は市町村の民生費の首位ではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題44。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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