第37回 問題5
医学概論
肺炎に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。
- 1市中肺炎の起因菌は肺炎球菌が最も多い。
- 2誤嚥性肺炎は若年者に多い。
- 3口腔ケアによって増悪する。
- 4経皮的酸素飽和度(SpO2)が上昇する。
- 5肺炎の診断には発熱が必須である。
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✓ これが正解1市中肺炎の起因菌は肺炎球菌が最も多い。
解説
市中肺炎の起因菌として最も多いのは、肺炎球菌です。
肺炎は、細菌やウイルスなどの病原体が肺に入り込んで炎症を起こす病気です。この問は、肺炎の種類・原因・症状についての一般的な知識で判断します。
病院の外の日常生活の中でかかる肺炎を市中肺炎といい、その原因となる病原体(起因菌)として最も多いのは肺炎球菌とされています。高齢者に肺炎球菌ワクチンの接種がすすめられているのも、このためです。
一方、誤嚥性肺炎は、食べ物や唾液が誤って気管に入り、口の中の細菌が肺に運ばれて起こる肺炎で、飲み込む力が弱くなった高齢者に多くみられます。口腔ケアで口の中の細菌を減らすことは、誤嚥性肺炎の予防につながります。また、肺炎になると肺での酸素の取り込みが妨げられるため、経皮的酸素飽和度(SpO2、指先などで測る血液中の酸素の割合)は低下します。高齢者では熱が出にくく、食欲がない、元気がないといった様子だけで見つかることもあり、発熱がなくても肺炎を否定できません。
市中肺炎は肺炎球菌、誤嚥性肺炎は高齢者と口腔ケア、と組み合わせで覚えておくと見分けやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2誤嚥性肺炎は若年者に多い。:誤嚥性肺炎は、飲み込む働きが弱くなった人に起こりやすく、多くみられるのは高齢者です。若年者に多いとする点が誤りです。
- 3口腔ケアによって増悪する。:口腔ケアは口の中の細菌を減らし、誤嚥したときに肺へ入る細菌の量を少なくするので、肺炎の予防に役立ちます。増悪させるものではありません。
- 4経皮的酸素飽和度(SpO2)が上昇する。:肺炎では、肺の中で酸素と二酸化炭素の受け渡しがうまくいかなくなるため、血液中の酸素の割合を示す値は下がります。上昇するとする点が逆です。
- 5肺炎の診断には発熱が必須である。:肺炎では発熱がみられることが多いものの、高齢者などでは熱が出ないまま進むこともあります。診断は呼吸の状態や胸部の画像などで総合的に行い、発熱は必須ではありません。
出典:第37回 社会福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題5。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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