第27回 問題11
現代の精神保健の課題と支援
次のうち,吉川武彦が概念化した精神保健活動の三つの側面における支持的精神保健に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。
- 1こころの健康づくりのための市民講座の開催
- 2在宅の精神疾患患者への訪問指導
- 3高齢住民を対象とした睡眠衛生教育
- 4精神保健福祉ボランティアの育成
- 5住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり
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✓ これが正解2在宅の精神疾患患者への訪問指導
解説
支持的精神保健は、病気のある人を支える活動で、訪問指導が当たります。
吉川武彦は、精神保健の活動を三つの側面に分けて整理しました。心の健康を保ち高める積極的精神保健、精神疾患のある人を支える支持的精神保健、そしてこれらを地域全体で進めるための体制や基盤をつくる総合的精神保健です。この問は、各肢の活動がどの側面に当たるかを見分けるものです。
支持的精神保健は、すでに精神疾患をもっている人や、その家族を対象に、治療の継続や再発の予防、生活の安定を支える活動です。在宅の精神疾患患者への訪問指導は、病気をもちながら地域で暮らす人のもとへ出向いて、服薬や生活の相談に応じ、医療や福祉につなぐ活動なので、まさにこの側面に当たります。
これに対し、市民講座の開催や睡眠衛生教育は、病気の有無に関係なく住民全体の心の健康を高める積極的精神保健の活動です。ボランティアの育成や、地域の拠点づくりは、活動を支える人材や仕組みを整える側面に位置付けられます。
見分け方は、活動の対象が病気をもつ人とその家族なのか、住民全体なのか、地域の仕組みなのかを確かめることです。対象が病気をもつ人なら支持的精神保健と判断できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1こころの健康づくりのための市民講座の開催:こころの健康づくりのための市民講座は、病気の有無を問わず住民全体の心の健康を高めることをねらう活動です。精神疾患のある人を支える支持的な側面ではなく、積極的精神保健に当たります。
- 3高齢住民を対象とした睡眠衛生教育:高齢住民に向けた睡眠衛生教育は、よい睡眠の習慣を広めて心身の健康を保つための健康づくりの活動です。病気をもつ人を直接支える活動ではありません。
- 4精神保健福祉ボランティアの育成:精神保健福祉ボランティアの育成は、地域で活動を担う人材を整える取組です。病気をもつ人を直接支援する支持的精神保健ではなく、活動の基盤づくりの側面に入ります。
- 5住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり:精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくりは、地域全体の体制を整える取組です。個々の患者への支援そのものではないため、支持的精神保健には当たりません。
出典:第27回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題11。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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