第26回 問題3
精神医学と精神医療
次の記述のうち,パニック症におけるパニック発作の典型的な症状として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1動悸を感じる。
- 2空虚感を認める。
- 3興奮して走り出す。
- 4大勢から注目を浴びることを避ける。
- 5周囲からの視線が気になる。
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✓ これが正解1動悸を感じる。
解説
パニック発作の典型は、動悸など急に強まる身体の症状です。
パニック症は、予期しないパニック発作がくり返し起こり、また発作が起きるのではという不安(予期不安)が続く病気です。パニック発作は、強い恐怖や不快感が突然高まり、数分のうちに頂点に達する発作で、身体の症状が前面に出るのが特徴です。
典型的な症状には、動悸や心拍数の増加、発汗、震え、息苦しさ、胸の痛み、めまい、このまま死んでしまうのではという恐怖などがあります。動悸を感じるという記述は、この身体の症状の代表にあたるので、正しい内容です。
他の記述は、発作そのものの症状ではありません。空虚感は慢性的に続く感覚として別の病態で語られ、注目を浴びる場面を避けたり周囲の視線が気になったりするのは、人前での不安を中心とする社交不安症の特徴です。興奮して走り出すような行動も、パニック発作の症状としては挙げられていません。
見分け方として、パニック発作の問では、突然起こる自律神経系の身体症状(動悸・発汗・息苦しさ)があるかを手がかりにすると、他の不安症の特徴と区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 2空虚感を認める。:空虚感は、満たされない感じが長く続く慢性的な感覚で、境界性パーソナリティ障害の特徴として挙げられることが多いものです。突然起こり数分で高まるパニック発作の症状とは性質が違います。
- 3興奮して走り出す。:パニック発作では強い恐怖を感じますが、症状として並ぶのは動悸や息苦しさなどの身体症状と恐怖感です。興奮して走り出すという行動は、発作の典型的な症状として挙げられていません。
- 4大勢から注目を浴びることを避ける。:大勢から注目を浴びる場面を避けるのは、他者から評価される状況への強い不安を中心とする社交不安症の特徴です。予期しない発作がくり返されるパニック症の症状とは別のものです。
- 5周囲からの視線が気になる。:周囲からの視線が気になるという訴えは、人前での不安を中心とする社交不安症などで見られる内容です。パニック発作は場面と関係なく突然起こりうる身体の症状が中心で、性質が違います。
出典:第26回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題3。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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