第28回 問題6
精神医学と精神医療
次の記述のうち,自律訓練法の説明として,正しいものを1つ選びなさい。
- 1言語的交流が困難な子どもに対して,表現や交流の手段として遊びを用いる。
- 2対人関係の持ち方や自立した生活を行うのに必要な生活技能を身に付ける。
- 3レクリエーションを活用して,活動性,関心を高める。
- 4作業を通じて,社会性の回復を促す。
- 5注意を集中し,自己暗示をかけることにより,心身の安定を図る。
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✓ これが正解5注意を集中し,自己暗示をかけることにより,心身の安定を図る。
解説
自己暗示で心身を落ち着かせる方法が自律訓練法です。
精神療法の一つである自律訓練法の説明を選ぶ問題です。自律訓練法は、ドイツの精神科医シュルツが考案した方法で、楽な姿勢で注意を体の感覚に向け、腕が重たい、腕が温かいといった決まった言葉を心の中でくり返して自分に暗示をかけていきます。そうして緊張をゆるめ、心と体を落ち着いた状態に導くことを目指します。不安や緊張、ストレスに関わる不調の緩和に用いられ、一度身につければ自分一人で行えるのが特徴です。
ほかの肢は、別の療法を説明しています。遊びを使って子どもの表現を助けるのは遊戯療法、生活に必要な技能を練習するのは社会生活技能訓練(SST)、レクリエーションで活動性を高めるのはレクリエーション療法、作業を通じて社会性の回復を図るのは作業療法の説明です。
したがって、自律訓練法の説明として正しいのは、注意を集中し、自己暗示によって心身の安定を図るという記述です。覚え方としては、自律訓練法は自分で自分に暗示をかけるリラクセーション法、と押さえると他の療法と区別しやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1言語的交流が困難な子どもに対して,表現や交流の手段として遊びを用いる。:言葉でのやり取りが難しい子どもに、遊びを表現や交流の手段として用いるのは遊戯療法(プレイセラピー)の説明です。自己暗示で緊張をゆるめる自律訓練法とは目的も方法も異なります。
- 2対人関係の持ち方や自立した生活を行うのに必要な生活技能を身に付ける。:対人関係の持ち方や生活に必要な技能を練習して身に付けるのは、社会生活技能訓練(SST)の説明です。ロールプレイなどで技能を練習する点が特徴です。
- 3レクリエーションを活用して,活動性,関心を高める。:レクリエーションを使って活動性や関心を高めるのはレクリエーション療法の説明です。楽しみを伴う集団での活動が中心で、自己暗示を用いる方法ではありません。
- 4作業を通じて,社会性の回復を促す。:作業を通じて社会性の回復を促すのは作業療法の説明です。手工芸や生活の作業などを用いるもので、注意の集中と自己暗示で心身を落ち着ける方法とは別のものです。
出典:第28回 精神保健福祉士国家試験(公益財団法人 社会福祉振興・試験センター)問題6。問題文と選択肢は原文のままです。解説は当サイト独自のもので、同センターとは関係ありません。
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