第60回 午後 問87
臨床医学
AEDによる電気的除細動の適応となるのはどれか。2つ選べ。
- 1心静止
- 2心室細動
- 3心室頻拍
- 4洞性頻脈
- 5房室ブロック
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✓ これが正解2心室細動
✓ これが正解3心室頻拍
解説
AEDの電気ショックの適応は、心室細動と心室頻拍です。
AED(自動体外式除細動器)は、心臓が細かく震えて血液を送り出せなくなった状態を電気ショックで止め、正常なリズムが戻るきっかけを作る機器です。電極パッドを貼ると心電図を自動で解析し、電気ショックが必要なリズムのときだけショックを指示します。どのリズムが電気ショックで治せるかが判断の軸です。
心室細動は、心室の筋がばらばらに震えて、心臓がポンプとして働いていない状態です。心室頻拍は、心室から非常に速い興奮が続く状態で、脈が触れなくなった心室頻拍では心室細動と同じく血液が送られません。この2つは電気ショックで正常なリズムに戻せる可能性があり、AEDの適応です。
残りのリズムは電気ショックの対象ではありません。心静止は心臓の電気的な活動が止まった状態で、ショックで戻すことはできず、胸骨圧迫などの心肺蘇生を続けます。洞性頻脈は正常な刺激伝導による心拍の増加、房室ブロックは伝導の遅れや途絶で、ペースメーカーなどで対応します。
したがって、適応は心室細動と心室頻拍です。震えている心臓は電気ショックでリセットできるが、止まっている心臓はリセットできない、と覚えておきましょう。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1心静止:心静止は、心臓の電気的な活動がまったくなく、心電図が平らになった状態です。電気ショックで戻せるリズムがないため、AEDはショック不要と判断し、胸骨圧迫を中心とする心肺蘇生を続けます。
- 4洞性頻脈:洞性頻脈は、洞結節から出る正常な刺激で心拍数が増えている状態で、運動や発熱、脱水などで起こります。原因への対応が基本で、電気ショックで止めるリズムではありません。
- 5房室ブロック:房室ブロックは、心房から心室への電気の伝わりが遅れたり途切れたりする状態です。重い場合は脈が遅くなり、ペースメーカーで治療します。電気ショックの対象ではありません。
出典:第60回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問87(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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