第59回 午後 問34
理学療法評価学
筋緊張のレベル
脳卒中片麻痺患者の足関節を底屈位から背屈位に他動的に動かし、最終域に若干の抵抗感を感じた。MAS〈modified Ashworth scale〉における筋緊張のレベルはどれか。
- 10
- 21
- 31+
- 42
- 53
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✓ これが正解21
解説
最終域のわずかな抵抗だけなので、MASのグレード1です。
MAS(modified Ashworth scale)は、関節を他動的に動かしたときの抵抗の強さで痙縮の程度を0、1、1+、2、3、4の6段階に分ける評価です。グレード1は、筋緊張がわずかに高まり、動かしたときに引っかかりとその解放、または可動域の最終域でのわずかな抵抗がみられる段階です。この症例では、足関節を底屈位から背屈位へ動かしたときに、最終域で若干の抵抗感を感じただけなので、グレード1に当たります。
ほかのグレードは、抵抗の強さや抵抗が出る範囲が違います。抵抗がまったくない段階、引っかかりの後にも抵抗が続く段階、可動域のほぼ全体で抵抗がある段階、他動運動そのものが難しい段階と、順に重くなります。
抵抗が最終域だけなら1、引っかかりの後にも続けば1+、全体にわたれば2以上、と抵抗の出る範囲で区別すると覚えやすくなります。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 10:グレード0は、他動的に動かしても筋緊張の高まりがまったくない状態です。この症例では最終域で若干の抵抗感があるので、筋緊張はわずかでも高まっており、0とは判定できません。
- 31+:グレード1+は、引っかかりが出た後も、残りの可動域の半分未満にわたってわずかな抵抗が続く状態です。抵抗を感じたのが最終域だけというこの症例では、そこまでの範囲の抵抗はありません。
- 42:グレード2は、可動域のほぼ全体を通して筋緊張が明らかに高まっているものの、関節は容易に動かせる状態です。最終域で若干の抵抗を感じるだけの今回の所見よりも、明らかに強い段階です。
- 53:グレード3は筋緊張がかなり強く、他動的に関節を動かすこと自体が難しい状態です。足関節を最終域まで動かせて、そこでわずかな抵抗を感じる程度のこの症例とは大きく異なります。
出典:第59回 理学療法士国家試験 午後(厚生労働省)問34(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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