第58回 午前 問84
理学療法評価学
ASIAの評価対象
ASIAの評価対象はどれか。
- 1意識レベル
- 2運動失調
- 3眼球運動
- 4肛門感覚
- 5深部腱反射
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✓ これが正解4肛門感覚
解説
ASIAの評価には肛門周囲の感覚の評価が含まれます。
ASIAは、アメリカ脊髄損傷協会が定めた脊髄損傷の神経学的評価の方法で、損傷の高さ(神経学的レベル)と、完全損傷か不完全損傷かを判定します。評価は、左右それぞれの決められた10の筋(key muscle)の筋力と、決められた感覚の点(key sensory point)での触覚と痛覚を調べて行います。
完全損傷か不完全損傷かを決めるときには、最も下の仙髄の働きが残っているかが重要です。そのため、肛門周囲の感覚(肛門の奥の圧の感覚を含む)と、肛門を自分で締められるかを調べます。仙髄の働きが少しでも残っていれば不完全損傷と判定されます。したがって、肛門感覚がASIAの評価対象です。
意識レベル、運動失調、眼球運動、深部腱反射は、ASIAの評価の項目には含まれていません。筋力と感覚、そして肛門の感覚と収縮、の三つを押さえると、ASIAの評価の全体像を整理できます。
ほかの選択肢はなぜ違うのか
- 1意識レベル:意識レベルは、脳の働きの状態をみる評価で、JCSやGCSなどで調べます。脊髄損傷の高さや完全・不完全を判定するASIAの評価には含まれていません。
- 2運動失調:運動失調は、主に小脳などの障害で動きの協調がうまくいかなくなる症状です。ASIAで調べるのは決められた筋の筋力と感覚で、運動失調は評価しません。
- 3眼球運動:眼球運動は、脳神経や脳幹の働きを調べる項目です。脊髄より上の働きなので、脊髄損傷の評価であるASIAの項目には含まれていません。
- 5深部腱反射:深部腱反射は、脊髄損傷の診察で調べることはありますが、ASIAの評価用紙で点数化する項目ではありません。ASIAは筋力と感覚、肛門の感覚と収縮で判定します。
出典:第58回 理学療法士国家試験 午前(厚生労働省)問84(改変:1問ずつ解ける形に加工(状況設定の文を各問に複写・図を文字に書き写し))。解説は当サイト独自のもので、厚生労働省とは関係ありません。
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