プロジェクトの品質|プロジェクトマネージャ試験
この分野には 11問あります。くり返し出ているものから並べています。
この分野でくり返し出ている用語はソースコード(5問)・保守(4問)・パレート図(2問)・工程(2問)・管理図(2問)です。問題が多い回は平成30年度 春期(2問)・平成27年度 春期(2問)・令和4年度 秋期(1問)です。
物差しで測り、図で重点を絞り、費用で比べる
プロジェクトの品質は、感覚ではなく数値と基準で判断します。代表的なのが、レビューの指摘件数を開発規模で割った単位規模当たりの指摘件数で、これを基準値と比べます。基準に上下の幅があるときは、多すぎる値だけでなく少なすぎる値も、欠陥を見つけ切れていない疑いとして問題ありと見ます。
指標の式は、分子と分母が何を数えているかで、どの品質特性を測っているかが決まります。修正時間の合計を修正件数で割った値は1件当たりの平均修正時間で、直しやすさを表す保守性の指標です。別の環境へ移すときに変更が要る行数の割合なら移植性、成果物の量当たりの誤り件数なら誤りの密度を見ています。
品質のデータを整理する図は、形と目的を組で区別します。項目を件数の多い順に並べ累積比率を重ねたパレート図は、少数の主要な原因を絞り込むのに使います。時系列で工程が安定しているかを見るのが管理図、二つの特性の相関を見るのが散布図、結果と要因の関係を枝で整理するのが特性要因図です。
品質コストは、前もって使う適合コストと、失敗の結果として掛かる不適合コストに分けます。教育訓練などの予防費用や検査などの評価費用は適合、手直しやクレーム対応、損害賠償は不適合です。検査やインスペクションの効果は、実施そのものの費用も含めて、行う場合と行わない場合の総額や総時間を並べ、その差で求めます。後の工程で見つかる欠陥ほど修正に手間が掛かることが、前倒しの検査が引き合う理由です。
PMBOKガイド第5版では、品質マネジメントは品質マネジメント計画、品質保証、品質コントロールの三つのプロセスで構成されます。計画で決めた品質尺度、つまり何をどう測りどの値なら許容するかという物差しを、後の二つのプロセスで基準として使う流れです。第6版では、品質保証のプロセスは品質のマネジメントに改められています。現在の第7版以降は、プロセスではなく原則を軸にした構成です。
この分野で出た問題
- 令和2年度 10月 問12品質の定量的評価の指標のうち,ソフトウェアの保守性の評価指標になるものはどれか。
- 令和4年度 秋期 問13A~D の機能をもつソフトウェアの基本設計書のレビューを行った。表は,各機能の開発規模の見積り値と基本設計書レビューでの指摘件数の実績値である。基本設計工程における品質の定量的評価基準に従うとき,品質評価指標の視点での品質に問題があると判定される機能の組みはどれか。
- 平成30年度 春期 問14PMBOKガイド 第5版によれば,プロジェクト品質マネジメントは,品質マネジメント計画,品質保証,品質コントロールの三つのプロセスで構成されている。品質マネジメント計画プロセスのアウトプットであって,品質保証プロセス及び品質コントロール・プロセスのインプットになるものはどれか。
- 平成30年度 春期 問13プロジェクトで発生している品質問題を解決するに当たって,図を作成して原因の傾向を分析したところ,発生した問題の80%以上が少数の原因で占められていることが判明した。作成した図はどれか。
- 平成27年度 春期 問13プロジェクトの品質コストを適合コストと不適合コストに分類するとき,適合コストに属するものはどれか。
- 平成26年度 春期 問15プロジェクトの状況を把握するために使用するパレート図の用途として,適切なものはどれか。
- 平成21年度 春期 問1次のシステム開発において,コードインスペクションを行うことによって期待できる効果(削減できる時間)は何時間か。ここで,NCSSはソースコードの注釈を除いた文の個数とする。また,バグ発見率=発見したバグ数÷すべてのバグ数とする。
- 平成29年度 春期 問16製品を出荷前に全数検査することによって,出荷後の故障品数を減少させ,全体の費用を低減させたい。次の条件で全数検査を行ったときに低減させられる費用は何万円か。ここで,検査時に故障が発見された製品は修理して出荷するものとする。
正解と解説は、答え合わせのあとに出ます。
年度から解く
この分野の問題は 9年度ぶんの試験から出ています。いちばん新しいのは令和4年度 秋期です。年度別に解くと、回ごとにまとめて解けます。